十六章 後編
九頭竜川
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は死ぬ目ではなかった。少しでもワシらに時間を与えようと今でも戦っているんだ、それを無駄にしたら一真が怒るだろうよ」
そして桐琴は小夜叉を落ち着かせてから、綾那と歌夜もだが、一真との約束を果たすために。一真は、たとえ味方である松平を裏切ってまで俺を守るのかと聞かれたときは、一瞬考えたが一真様をお守りするために味方になると言った。
「よく聞け、森のクズども!織田の最強はこのワシとクソガキだったが、いまや最強は誰だ!?ワシたちの目標であった織斑一真だ!」
「そしてその一真はオレたちを逃がそうと時間稼ぎをしている。その時間を無駄にすんじゃねぇぞ!」
「クズどもの頭はワシやガキだが、ワシたちの主は一真だ!一真を信じてここを進むが、ガキ!」
「ああそしてオレたちで未来を切り開くのは、オレたちでもあり一真でもある。ここを渡る前に一真の斬り漏らした鬼どもを叩くぞ!」
森一家の者どもは川を渡る。一真が時間を稼いでいてくれてるからか、たまに後ろを見るがな。まだ一真隊がいるが、それはまだだけどな。今頃は神を召喚しているのではないのかな。
「一葉様、森一家の後ろで退路を確保します。お家流で牽制してもらえませんか?」
「構わんが、あまり力が出せぬが」
「それでも構いません、時間を稼げれば良いのですから。梅さん!」
「お側におりますわ」
「松平衆が渡河を終えたら、次は梅さんと雫、それに八咫烏隊の皆さんで川を渡ってください。続いて私たちが渡河する間、川向こうから援護射撃を頼みます」
「了解ですわ!」
「渡河を終えましたら、川を挟んで陣を布きます。全員が無事に川を渡りきった後は一目散に加賀に向かいます。皆さん、準備をお願いします」
「「「はい!」」」
「詩乃、鬼が来たぞ」
「はい。では、皆さん、指示通りに動いて下さい!」
「応よっ!クソガキにクズども!気張っていくぞ!」
『うおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!!』
ちなみにこの鬼たちは、一真が転送した鬼だ。今頃死神とか呼んでるんじゃねえのか。そして帝釈天と四天王がこの場に現れたら、一気に詩乃達が居る側に行く。鬼の集団をな。
「全殺しだぁーーーーーーーーっ!」
一真隊と八咫烏隊が渡河を開始し始めた。絶対に火縄と玉薬を濡らすなと。梅と雫の号令で渡河を開始した。鉄砲を捧げ持った兵たちが、一斉に川の中へと飛び込んでいく。九頭竜川の流れは、雨で増水しているのか、かなり早い流れになっていて、兵たちの進軍を妨げる。
「・・・遅々として進まんのぉ」
「この雨ですからなぁ。・・・全く。松平衆はさっさと渡ってしまいおってぇ・・・」
「正直、あまり期待はしておりません」
「明日を見る必要はある。・・・・が、百年後何ぞ考
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