十六章 後編
足止め×幽のお家流×退いてからの攻撃
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。いたらの話になるが、気合を入れろ!」
『応っ!』
「それじゃ俺達の爆撃銃殺で削るか」
「あいやまたれぃ!」
「なんか懐かしい感じがしたが、一応聞こう。なんだ?」
「それがしが思うに、鬼が相手とはいえ、銃殺ばかりで黄泉路に渡らせるのは、些か不憫かと」
「ほう、何か考えがあると言うてみろ」
「はっ。元は朝倉の武者であれば、それ相応の死に様にて送るのが礼儀。まずはそれがしのお家流にて、葬式の儀式を執り行いましょう」
と言ってる間に、黒鮫隊全員はいつでも本領発揮できると。俺はそのまま足止めしていろとな。
「まぁとにかく。弓や鉄砲で五千の数をひっくり返すのは容易ではない。ですが、一真様は出来ることですがね。なので、お家流で手っ取り早く相手を崩しましょうぞ」
「幽もお家流使えるんだ」
「うむ。幽は一応、由緒正しき細川家の、その支流の次女であるからな。養子ではあるが」
由緒正しき細川家の次女だけど養子ねぇ。それは由緒正しき次女とは言えないんじゃないの。
「一応とは何ですか一応とは。それに支流であるとか養子であるとか、有り難みがござらんでは無いですか」
「気にしたら負けだよ幽ちゃん!」
「うむ。鞠の言う通りであるぞ!」
「自分で色々と言っておいて、良くも仰る・・・・」
「何を言うか。余は貴様の力に絶対の信頼を置いておるのだぞ?だから励め」
「そりゃまぁ励みますけれど」
「幽は強いの?」
一葉の相方を務めるのは、俺か鞠ぐらいの強さじゃないと発揮しないだろうしな。
「こやつは器用でな。剣技は我が師でもある塚原卜伝孃より学び、吉田雪荷孃から弓術の印可を、弓馬故実を武田信豊孃から相伝されておるのだ」
「そうなの!実は鞠と幽ちゃんは姉妹弟子なの♪あ、でも鞠の方がお姉さん弟子なんだよ、えっへん!」
「へぇー、いろいろと相伝されてるのか。すげーな」
「なぁに、好事家の手遊びでござるよ」
誇ってもなく淡々と事実を認めているが、謙遜している幽はやはりただ者ではなかったか。
「しかし、そんな手遊びも、ときたま役に立つときもあるのだから、人生、どうなるか分かりませんなぁ」
言いながら、幽は腰に下げていた矢立から筆を取り出した。
「矢立から筆を抜いてどうする?」
「刀や槍だけがお家流ではござらんのですよ」
「そうか。まあ、幽に任せて俺たちは退却の準備をしようか。俺と黒鮫隊はいつでも出来ているが」
黒鮫隊は歩兵部隊をIS部隊に任せて飛んでる最中だ。こちらに来る鬼たちは、じわじわと来るけどな。俺達の後ろにて待機中の黒鮫隊。一葉は幽を信頼してるのか、鬼が迫っていても柄を握ろうとはしない。そしてそれは鞠も同じだったけど。
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