十六章 前半
順調すぎる×敵が来る予感
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・ふむ」
敵の狙いは俺達の排除のはず、なのになぜという感じか。エーリカ=明智光秀だからなのか?そして敦賀城では抵抗が全くなく一乗谷に引き上げたのか気になる点ではある。それに越前討ち入りの際は時間があったからザビエルは、俺達を偵察する時間はあったはず。それと二条館の襲撃に関してもザビエルが動いていたと聞く。
「備える時間はあったはずなのにな。それに賤ヶ岳で襲ったことは、強行偵察を行ったとも推測される。本拠地で相手を待ち受け、膠着状態に持ち込んでの隙を見ての背後への攻撃。そんな作戦は通用しないと思ってもおかしくない。そんな愚かな敵であったか、そのザビエルという奴は」
「そうですね。それほど考えが甘い愚か者なのか、それともわざとこうなった上での奇襲攻撃をするのか」
「今は考えてもしょうがない。とりあえずさっき言った配置についてくれ。風や地の精霊に空からの監視もあるからな」
そう言って、一真隊の梅、ころ、雫と黒鮫隊の者たちを送ったあとも考えていた。ザビエルの真意が分からないことだ。何が目的なのかも不明だしな。と考えていたら何やら音が聞こえた。
「何の音だ!トレミー」
『どうやら、一乗谷の入り口を突破した模様。先鋒が雪崩れ込んで、内部に突入した模様です』
「そうか。ありがとうよ。で、小波。後ろはどうだった?」
「後方一里、くまなく探したのですが、鬼の姿などは全く見当たらず。念のため、手の者を四方に放って調べましたが、同じような結果です。鬼の姿も無ければ獣の姿もなく・・・・」
「ふむ。船や精霊たちの報告と一致しているな、どういうことだ。俺の勘は外れることなどないのに、外れるとは珍しい事もあるんだな」
一応衛星カメラでくまなく探したが、反応なし。風と地の精霊にも捜索させたが、反応がない。
「一里四方に適影なし、か。ふむ・・・・」
「やれやれ。一乗谷の鬼を倒せば全て解決万々歳、とでも思い込めということでしょうな」
「余がザビエルならば、その様に楽観はせん。念のためにと兵を伏せて置くぞ」
「で、ございますなぁ。・・・となると、これはどうやら我らの思惑を見事に外す、敵方の策が進行中ということでしょうかな」
「思惑を外す策・・・・」
幽の言葉を受けて、何かを考える詩乃。そのときであった。
「・・・・っ!?」
「どうした?」
「・・・・森一家との繋ぎをやらせていた手の者から、連絡が途絶えました」
「・・・・なんだと?」
句伝無量からの連絡が途絶えたということは、俺達でいうなら通信範囲を越えたのであろうか。
「前線で何かあったということか?」
「分かりません。ですが普通ではない、何かが起こったのだと思います。我が隊に所属する伊賀者たちは皆、事
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