十六章 前半
戦の始まり×態勢
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一方一真隊では、俺が嫌な予感から帰ってきたところで、戦が始まっていた。
「お帰りなさい、一真様。で、予感は当たりましたか?」
「大当たりな。松平衆、綾那の煽動で、切腹したから回復させていつでも動けるようにした。あと綾那にハリセン一発と三河武士たちに命を無駄にするなと言っておいた」
「あははっ。さすが、三河武士ですね」
「で、今どうなっている?」
「はい。ここから見るに、森鶴の丸と厭離穢土の旗印の動きが活発ですね。三つ守亀甲は少し遅れ気味・・・・といったところでしょうか」
「さすが森一家に松平衆だ。あれだけ言っといても、三河武士は三河武士か。遅れているとはいえ、眞琴たちも鬨の声をあげたようだし。たぶん、市がやったのかと。出だしは順調だな。黒鮫隊のIS部隊は、ISを装着したまま警戒を厳重にしていろ。レノックス達もだ。通信機で最新の情報を聞くようにしろよ」
『了解です』
さて、俺も耳には通信機をはめている。風と地の精霊も俺の力となって警戒をしている。
「開戦したばかりですので、押すも押されるもありませんな。しかしながら気勢を見るに、怖じ気づいた気配はないでしょう」
「よし。ならばここは更に一押し、余が前線に」
「このアホ将軍がぁぁぁぁっ!」
パシィィィィィィィィィイン!
「何度言えば分かるんだ、一葉よ」
「うぅぅ・・・・主様、加減をしてくれないと困るのだが」
「自業自得だ、馬鹿者!幽、しっかりと一葉が前に出ないように見ておけ。鞠も頼む」
「承知」
「わかったの!」
と言っておとなしくさせといた。まったくこの戦好き将軍は。横からの鉄砲の音は和奏かな。良い働きをしているな。雀は鉄砲の使い方が上手いことから商売敵になりそうだと言っていたけど。
「大丈夫だろう。八咫烏隊より上手いのは我々だ。なあ、野郎ども!」
『うぉぉおおおおおっ!』
レノックスたちが、アサルトライフルを持ちながら鬨の声を上げた。沙紀たちも声はあげなかったが、手を上に向けて上げていた。
「まあ、詩乃や本職である俺達や雀に褒められたと知ったら、あいつ喜ぶだろうな」
「しかし森一家、松平衆、江北衆に比べ、些か押しが弱いのが気になりますね・・・・」
「まぁそこは仕方がないでしょう。母衣衆は殆どが尾張の弱兵ですから」
「なるほど。納得です」
「納得されてしまうほど、清州の兵は弱いんですねぇ、とほほほほほほー・・・・」
「大丈夫だろう。何度か黒鮫隊と俺で鍛錬したんだから」
でも弱卒は変わらないけどな。ここで小波の気配が感じたので向いてみると。
「ご主人様」
「お帰り小波。前線の様子はどうだ?」
「はっ。一乗谷に籠りし鬼の数はおおよそ
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