十六章 前半
後方奇襲からの対策
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
とのことだ、なので今トレミーが作成中だ。
「朽木谷か。朽木谷といえば確か・・・・」
「今は元綱殿が当主をしておられますな。昔、一時期お世話になりましたが・・・・一筆啓上しておきましょうか」
朽木元綱・・・・朽木谷を本拠地とする朽木氏の現当主。代々の領地を守るため、一所懸命な頑張り屋さん。
「・・・・どうする主様」
「詳細を伝えてしまえば、久遠の身の安全にも関わるが」
「ではその辺りをぼかしつつ、もしかしたらという事で適当に伝えておきましょう」
「それで大丈夫なのー?」
「元綱は時勢に聡い奴だ。見当はつくだろう」
「ならば、それでいくか。久遠が京に着いたら、きっと結菜と小谷の双葉が連携を取ってくれるだろう」
「双葉にも伝えておくか?」
「やめておく。双葉に伝えると余計な心配をかけるからな」
「双葉の性格を良く分かっているな主様。・・・・きっとそうなろう。主様の考え通りで良いと思うぞ」
「そりゃどうも。と退路図が出来たようだから、全員に配っておく」
と言って空間から取り出して、印刷したものをここにいる全員に配った。黒鮫隊のと俺のはない。スマホにてデータ送信されたからな。それに心配し過ぎて越前討ち入るとか言い出しそうだし、何も言わない方がいい。
「全員配り終えたな。それが、退路図だから頭の片隅にでも入れておいてくれ。あとそれは全員持っていろ、使番に持たせたときに他の者に見せ合えばいいことだ」
「でも本当に私たちだけで、奇襲を止めることができるのでしょうか?」
「そこは心配するな。一真隊の主要面子のところに黒鮫隊を配置しているから心配するな」
と俺が言ったら、本陣の方から勇壮な陣太鼓の音が聞こえる。
「本陣も動いたようだし、俺たちも行くぞ」
本陣の動きに続き、一真隊、黒鮫隊、姫路衆、足利衆が一塊となって動く。一乗谷の入り口に向かってジリジリと動きだして、しばらく時間が経った頃。急調子に太鼓が鳴り始めると共に、前線の方から腹中を揺らすほどの叫び声が聞こえてきた。一乗谷入り口、所謂城戸に取り付いた先鋒の森一家が、雄叫びと共に突撃を開始したのだった。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ