十五章 幕間劇
夜食
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えっと・・・・じゃあ、このお芋がいいです!」
「こら綾那。それは一個しかないんだから、ご飯にしなさい」
「別に気にしなくても構わんのだが」
こういうふうに、賑やかで食べるのが一番良い。おかず同士を交換とか、取り合いとかあって注意したけど。心が落ち着くんだよな。
「うー。じゃあ、ご飯でいいです」
「遠慮しなくてもいいんだぞ」
「歌夜の言うとおりです。綾那はお夕飯ちゃんと食べたですから、一真様がきちんと食べるです。お腹が減っては戦が出来ぬですよ!」
「じゃあ、芋は俺が食べるとして。綾那はご飯な、はい、あーんして」
「あーん」
一口分のご飯をつまんで、大きく開いた綾那の口に入れる。
「むぐむぐ・・・・。ころのご飯、美味しいです」
「そうかい。じゃあ、たくさん食べな。あーん」
「あーん。・・・・むぐむぐ」
これはまるで小動物に餌をあげているようだな。癒しだ。
「こら、綾那。そんなに食べたら、一真様のご飯が無くなっちゃうでしょ?」
「あ・・・・そうでした!」
「もぅ・・・・」
「歌夜も食べたいですよね?」
「え、ちょ・・・・ええっ」
「歌夜も食べる?」
「わ、私は・・・・ちゃんと、ご飯を済ませてきましたので・・・。それに・・・」
「それに?歌夜、どうかしたですか?」
「ええっと・・・・」
もしかしてダイエット中かな。いや、これは確か禁句のうちの一つだな。それに横文字言っても分からないだろうし。
「綾那も食べたのなら歌夜にも分けないと不公平か」
「え、あの、その・・・・それは・・・・・っ」
「ご飯でいいかな?はい、あーんして」
「や、やるんです・・・・か?」
「強制ではないから、嫌だったらいいけど」
「そ・・・そういうわけでは・・・・ないですけど」
「歌夜、なんだかおかしいです。ころのご飯、いつも美味しい美味しいって食べてるじゃないですか」
「それはそうだけど・・・・」
「それで、陣地に帰ったらお腹をむにってつまんで食べすぎたって・・・・」
「きゃーっ!きゃーっ!」
ああやっぱりね。女の子はそこを気にするから歌夜もかなと思ったけど。俺から見ても別にって感じだが、これは自分で気にしていることだから体重とか重いとかはタブーだし。
「か、一真様ぁ・・・・」
「ああうん。俺は何も聞いていない。俺は風の精霊と話してたから聞こえてないよ」
顔を真っ赤にした涙目でそんなことを言われてもな。可愛いとか言ったらますます顔を赤くするだろうしね。
「・・・それで、食べないですか?」
「うぅ、食べる。食べるわよ・・・」
「無理しなくていいんだぞ」
「い
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