十五章 幕間劇
あやとり勝負
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っ)」
「さすがですわね、ハニーは。烏さんもですけどハニーも何でも出来て不得意なのはないって感じですわ」
「(ぴくぴくっ)」
なんか、烏の表情が引きつっているな。
「お兄ちゃんはあやとりだったら天下取れちゃうね」
「ははは。大袈裟だな。これで取れたら苦労もしないさ」
「(ぴくぴくぴくっ)」
烏の額に、うっすらと青筋が見えたような気がする。
「・・・・・」
「ん?どうしたの、お姉ちゃん」
「・・・・・」
「ふん、ふんふん・・・・ほええ?」
「なんて言ったんだ?」
「お姉ちゃんが、お兄ちゃんとあやとりの対戦で勝負したいって」
「勝負?」
「・・・・・」
「どちらがあやとり日本一か、ここではっきり決めましょう、だって!」
日本一決定戦ねぇ。烏は負けず嫌いなのか。
「あら、面白いじゃありませんの!この勝負、しかと見届けますわ」
「よし、じゃあ雀も立ち会うの!」
「(キリッ)」
いつの間に立会人が出来てるし。勝負なんてしなかったが、ここで決めるのも悪くはない。
「じゃあ、やるか」
「そうこなくては!」
「じゃあ、先手はお兄ちゃんから!」
烏が梅に教えている間に、昔やってたのを思い出していた。あとデータ状にあったので、創作のもやってたからな。
「じゃあ・・・山!」
「・・・・・」
「お姉ちゃんのは亀だね」
「・・・・橋!」
「・・・・・」
「お姉ちゃんのは塔!」
ふむ、烏は手強い相手だな。だけど、負けてたまるかっつうの。
「・・・こう長引くと、仕合事体地味に見えてきますわね」
いや、これ相当地味な戦いだぞ。
「そうですわ」
なかなか勝負がつかない中で、梅は何かを思いついたのかぽんと手を叩いた。
「ただ仕合をするだけじゃ、つまらなくありませんこと?」
「ほえ?」
「どうせなら何かを賭ければ、もっと緊迫した仕合になりましてよ!」
「おいおい。ここは賭博場じゃねえんだぞ」
「あっ!あー!!雀、いいこと思いついた!」
「一応聞くが、何だ?」
「お姉ちゃんが勝ったら、雀たちを恋人にしてくれるっていうのはどう!?」
烏はキラキラした目で見てたが。
「駄目に決まっているだろうに。俺は物じゃないんだから」
「えー、ダメなの!?」
「・・・・・」
「当たり前だ。勝ち負けで決まるなんて俺は嬉しくもないな」
何か知らんが烏はしょんぼりしてたような気がする。本気にしてたのか?
「ハニーを景品にするのは駄目ですの。違う物にしないと」
「うーん、うーん、他に欲しい物・・・・・なんだろうなあ・・・・
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