十五章 幕間劇
あやとり勝負
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と難しいですわ・・・」
梅は絶賛苦戦中らしいが、俺はもう完成している。なので、梅が出来るまで待機してる。
「お兄ちゃんは相変わらず器用だね。りんごの時もそうだったけど」
「こんなの基本中の基本だしな。もっと難しいのも出来たような気がする」
「そうですわね!これぐらい出来ないなんて恥ずかしいですわ」
「だよな。って、はああああっ!」
「う、梅ちゃん、何それ!?」
「(!!??)」
「ほうきに決まってますでしょう?烏さんのやった通りに作ったんですもの。他のものが出来るはずがありませんわ」
得意げに見せてくる梅だったが、明らかに俺と烏が作ったほうきではなかった。ほうきというより投網みたいだったけど。というか短時間で出来るっていうのは凄いな。
「・・・おかしいですわね。烏さんと同じように作っただけですのに。ハニーのも違いますわ」
器用なのか不器用なのか分からないな、これは。梅は頬を膨らませてから、作ったほうきではなく投網を崩す。
「次!次を教えて下さいまし!」
「・・・・」
「えっとね、次はちょっと難しいの。・・・・じゃーん、富士山に挑戦しまーす!」
「富士山なら得意分野ですわ!なんといっても湖の名前を全て言えますもの!」
それとあやとりは関係ないと思うのだが。俺は既に作りはじめている。
「・・・・・」
「お兄ちゃんは作っているから、お姉ちゃんの手にちゅうもーく!」
雀が言ってる間に俺は着々とやっているが、これは初めての者には難しいかもな。
「む・・・・むむむっ・・・・ここを押さえるのが・・・・難しいですわね・・・・」
梅の奴は苦戦中のようだが、俺は完成したので待つ。
「お兄ちゃん、作るの早いねー。あっという間だよー」
「(うんうん)」
「まあな。これでも達人級まで行ったことあるからな」
「・・・できましたわ!見て下さいまし、私のは富士山が二つありますの!」
「どれどれ・・・えええええっ、う、梅ちゃん、それって・・・・!」
「それは富士山な訳ないだろうな。なあ烏?」
「(うんうん)」
「それはつづみだよ!雀も作ったことないのに、梅ちゃんどうやったの!?」
「つづみ?何をおっしゃってますの?これは頭を付き合わせた富士山ですわ!」
「それはつづみだぞ。あと富士山ではないし、そもそも見えないし」
「まあ、ハニーにはこれが富士山に見えないんですの!?どうかしてましてよ!」
「梅ちゃんて・・・・」
「・・・・・」
前から知っていたけど、改めて面白い子だな。
「それにしても、お兄ちゃんはさすがだね。この前のうさぎさんもだけど、お姉ちゃんより器用かも」
「(ぴく
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