十五章 幕間劇
鍛錬×浅井家
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悩み事でもあるのか?」
「あのね・・・・」
やはりあったようだ。俺は話を聞いた後に浅井家の陣地の一角。そこにいたのは、俺が探していた人物がいた。
「眞琴」
「あ、兄様。どうかなさいましたか?」
「ふむ。悩み事か。とりあえずこれでも食って落ち着け」
やはり当たったのか、俺の手にある金平糖を食べながら、座り話を聞いた。
「気にしているのは、義景か?」
「・・・お察しの通りです」
「眞琴が気にするようなことではないぞ」
「分かっているんです、分かって入るんですが。兄様や市にも心配させているようで。最近はこの事でイライラして、冷たく当たってしまっているのは分かってはいるのですが・・・・。それでも、この気持ちはどうしても抑えられなくて」
それだけ眞琴にとって、義景という人は大きな人だったのだろう。大きな人が戦場で死んだのならともかく、鬼になっていることで平穏に居られないことは分かる。
「市も気を使って、距離を置いてくれているみたいなんですが・・・。そのせいで、寂しい思いをさせてしまっているんじゃないかって」
「言えばいいと思うが」
「市は、僕に格好良くあれと願ってくれていますから。そう思わせている時点で、僕は市の夫失格だなと」
「そんな無理をしなくても良い。市は全部分かっているのさ、妻が夫のことを分かっているならなおさらだ」
「だとしたら、なおの事僕もしっかりしないと・・・。市にもこれ以上、心配をかけたくありません」
「その気持ちは大事だ。だが、そこで無理をすると体を無理してしまうから余計心配させる。そうならないようにしないと、この先どうなるかは分からん」
「はい・・・・」
眞琴は納得の言ってない変事だった。返事もどこか迷いのあるような感じでもあったけど。
「俺はこの同盟のてっぺんでもあるからな。人の命を預かっている者だ。預かる者としては、迷いがあったら捨てろとは言わないが、相談に乗ってくれる人はお前にはいるだろう?」
「はい・・・」
「それにな、お互いが出来ることをすればいいのでは。お前と市のようにな」
「・・・あ」
人は得意なことや不得意がある。不得意な者には得意な者が補えばいいと思っている。もちろん、俺にもあるけど。それにそれを補う者は俺の妻や部下たちだ。
「一人で背負うより、眞琴と市やお前の仲間たちで背負えばいいんじゃないか。むろん俺も背負うが。だけど、そういうことも眞琴には負担がかかる」
「・・・・ありがとうございます」
これは言わなければ気付かないことだ。まだ負担だと思っているなら、その気持ちも一緒に背負えば良い事。
「何だか、少し気持ちが楽になりました」
「そっか」
「あともう
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