十五章 幕間劇
兵からの相談事×行為への興味
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れているからか?」
壬月の顔は冗談の顔ではなく真剣な顔になっていた。純粋に、不思議に思っていたようだ。
「壬月はそういう経験はないの?」
「ない。好いている男もおらぬしな。しいて言えば、一真様ぐらいか」
「ふむ。壬月が気になっているのは、どうして皆がそういう行為を好んでする事か?」
「そうだな。どうしてなのだ?」
「赤ちゃんを作るために行為をするのも一番だけど、それだけが大事っていう訳ではないからな」
「・・・つまり、一番ではないが、赤子を作るため以外にも、あの行為には楽しみがあると?どういった楽しみがあるのだ?」
「赤ちゃん以外に考えるのは、快楽や愛情表現といったことかな。男女との心や気持ちの通い合いとかで楽しみがあるんじゃないのかな。人は欲があるけれど、性欲もあることだ。性欲を発散したいこともあるしな。身体と身体が触れ合うというのも愛情表現だけど、壬月は好きな人から抱きしめられたいとか思わないか?」
「ふぅむ。なるほどな、だからか。でも、どうだろうな・・・」
壬月は難しい顔になって俺の顔を見る。何だろうな、この感じは。
「どうした?」
「考えているのだ。私が一真様に、この身を抱きしめられたいと思っているかどうか・・・」
「ふむ。そう見つめられると緊張するな」
「顔が赤いな。照れているのか?」
「そりゃね。そんなにジッと見られるとな、近くで顔を見られたら・・・・」
壬月は無言になってしまったが、この感じは慣れないもんだな。人生の先輩でも、好きな人が見つめてきたらドキッとするな。奏や桃香たちもだけど。
「なんとなくだが、一真様の言っていることが分かってきた。そうだな、好きな男と共にいるとその腕に、抱きしめられてみたい・・・・そんな気持ちになってくる」
「壬月・・・」
「それで一真様は抱きしめたあと、次は何をする?」
「次?」
「そうだ。一真様は経験者だからな、教えてくれ」
クスクスと喉を鳴らしながらも、壬月の瞳は熱くなり、吐息もどこか艶っぽい。
「次ね、キスとか」
「きす?」
「ここでいえば口づけ、いや接吻か」
「ああ、接吻か。口を吸い合うあれだな?そうか・・・・好きな男に抱きしめられた女子は、次に接吻を求めるんだな」
壬月はしばらく無言になってしまったが、分からんだそうだ。そんなことをして、いったい何が面白いのかと。
「聞くより実践の方が早い気がするが。試してみるか?」
「まだ恋人同士ではあるが、やってみる価値はありそうだな。やってみてくれ、あとその次もな」
と言って、目を閉じた壬月は静かにキスをした。
「ん・・・・・・んんっ・・・・・・ふっ・・・・」
「ん・・・・」
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