十五章 幕間劇
兵からの相談事×行為への興味
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
を言っても仕方がないな」
「いや、別にいいが。俺で力になれるなら、相談に乗っても構わんが。一人で悩むより人生の先輩である者に頼った方がいいと思うけど」
「ん・・・そうか?まあ、考えてみれば一真様なら、良い答えを持っているかもしれないな」
「なんでも言ってくれよ。で、何があった?」
「実はさっきの馬廻りは・・・・お子を授かったのかもしれんのだ」
「お子ってことは妊娠したのか?」
「そうだ。当人もはっきりとは分からないと申しておったが、このところ身体の体調を崩し、思い当たる節もあるそうな」
そういうことか。だから、あの子は俺を見たら顔を赤く染めたのかな。
「なるほどな」
確かに壬月には経験なくてあの兵士にはあるか。そのことなら納得だな。
「お子を授かったのがまことなら、腹が張るのを待つまでもなく、馬廻りのお役目にも関わってくる」
「そうだな。確信ならだけど、それで相談されたのね」
「うむ。いっそ、今のうちにお役目を下ろさせてくれないかとな。だが、まだ決まったわけではない。しばし様子を見てからと、この場を思い留まらせた」
「その判断はいいけど、俺に見させてほしかったな」
「一真様に見れるのか?」
「俺には見えない物も見える時があるからね。それに俺も医師として見てきたこともあるし、助言も出来たことかもしれないけど。ただ・・・・」
「ただ?」
「こういう相談はよくされるの?」
「まあな。戦の前の晩ともあれば、兵たちの間で行為をすることもよくあることだ。皆、死を覚悟して明日に望む訳だからな。その結果、お子を授かる女もいる。そしてどうしたものかと私に相談してくるのだ。知らん、と言いたいところだが、そういう訳にもいかないからな」
ふむふむ。というか、戦の前にするのか。情事というか、営みというか。まあ、そういうので相談を受けたこともあるからな、それに医師免許も持っているし。
「まあ、不得意な話ではないな。それは」
「一真様は、毎夜のごとく、久遠様や恋人たちと子を成す行為をしているのではないのかな?」
「確かにやってはいるが、子を成さないようにしている。行為はしているけど」
「子を成さないようにしているというのは、どうやってですかな?」
「所謂神の力なんだけどね。浄化という力で孕ませないようにしている。だけど、その力を使わないときは戦がない時に使うけどね」
今は戦の最中だ。今孕んだりしたら、大変なことになる。兵士ならともかく将ならな。それにこの時代は下克上だし。子孫を得たいというなら、その力は使わないけど。
「ならば、聞こう。一真様や兵たちは皆、子を成す行為にいそしむのだ?そんなにお子を授かりたい。それか、行為そのものに魅か
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ