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魔法科高校〜黒衣の人間主神〜
入学編〈下〉
公開討論会当日
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まで等しく行われていますが」

聴衆に紛れた扇動の中ならば有効なスローガンであっても、舞台上では具体性が特にないことばかり過ぎない。具体的な事例と曲解の余地がない数字で反論を繰り出す会長に、実質のないスローガンで対抗するしかなかった。討論会というより、ただの七草会長の演説会というシャレたものとなりつつある。

「・・・・生徒の間に、同盟の皆さんが指摘したような差別の意識が存在するのは否定しませんが、それを失くそうと動く蒼い翼から派遣された方々もおります事は既にご存じのはずです。その差別の意識というのは固有化された優越感であり劣等感でもあります。特権階級が自ら持つ特権を侵食されることを恐れる、その防衛本能から生まれ、制度化された差別と性質が違います。ブルームとウィード、学校も生徒会も風紀委員会も禁止している言葉です。そしてそれを発した事で取り締まりをする蒼い翼関連の皆さんにとっては、それはただの幼稚化した生徒としか見えないでしょう。なぜならばそれはいじめとしか変わらないのだから。ですが、いくら取り締まりをしてもそれは一時的な処置としてしかならずに、未だに多くの生徒が発する者も多いでしょう。そして一科生が自らブルームと称し、二科生をウィードと呼んで見下した態度で取る、というのは先ほども言った感じではありますが、その態度だけでの問題ではありません。二科生の間にも、自らウィードと蔑み、諦めと共に受容する。そんな悲しむべき風潮は存在します」

いくつか野次が飛んできたが、表立った反論は一切なかった。その中には蒼い翼関連の者たちによって処罰された者もいたし、未遂犯もおったが。いつもの小悪魔的なスマイルを封印し、凛々しい表情と堂々とした態度で熱弁を振るっていたのか、同盟側はもう既に尽きていたけど。反論する余地もないのだろう。

「この意識の壁こそが問題なのです。蒼い翼関連の者たちが取り締まりをしても、一時的な処置でしかならない。一科と二科の区別は、現在学校側の制度では中々難しく変えられないですが、全国的な指導教員の不足を反映したという解決には程遠い背景もあります。全員に不十分な指導を与えるか、それとも半数の生徒に十分な指導を与えるか。当校では後者の方法で採用されており、そこに差別が存在しています。私たち生徒会側であっても、私たちにはどうすることもできません。できるとしたら学校側に問題があり、今現在この事を検討中と聞いております。話が少し逸れましたが当校で学ぶにあたり、当校の生徒に受け入れるべく強制されているルールですから。しかしそれ以外の点では、制度としての差別はありません。意外かと思われがちですが、第一科と第二科のカリキュラムは全く同一です。進捗速度に差が生じることはあっても、講義や実習は同じものを採用されています」

それについては、俺ら学校側であ
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