入学編〈下〉
九重寺での調査報告
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
その言い草だと、俺の依頼以前に知っていたな」
「一真さんの言う通りだよ。僕は坊主だけど、同時に僕は忍びだ。水が無ければ魚は生きられないのと同じで、常に情報収集をしていないと忍びは生きてはいないだろうね。縁が結ばれた場所で問題になりそうな曰くを持つ人物のことは、一通り調べておくことにしている。一真さんの事は調べようにも調べられなかった。というか、僕が元部下なのか調べようにも同期に止められる。それに一真さんと深雪君の事は、蒼い翼で管理されているから完璧だよ」
まあその通りなんだが、こいつ。俺らの事も調べようとしたらしいな。まあ同期というのは、蒼い翼の諜報部にいる者でも止められたんじゃないかとね。それに拠点にも優秀な忍びというか、草というか、諜報任務が得意な奴に教え込まれたらしいがな。
「こほん。それで先生、司先輩とブランシュの関係については・・・・?」
と深雪が、そう咳き込んだので話を再開したけどな。
「話が逸れてしまったね。甲君の母君の再婚相手の連れ子、つまり甲君の義理のお兄さんが、ブランシュの日本支部リーダーを務めている。表向きだけの代表だけじゃなくて、裏の仕事の方も仕切っている本物のリーダーだよ。甲君が第一高校に入学したのは、この義理のお兄さんの意志が働いているんだろうね。多分、今回のようなことを目論んでなんだろうけど、・・・・具体的に何かを企んでいるかまでは、分からないな。陸でもないことには間違いないんだろうけどね」
「なるほどな。まあ参考にはなったな、よく調べてくれたな。バカ弟子」
「お褒めに頂き光栄だよ。でもその呼び名はやめてくれないかな?そうしないと、僕の威厳がねぇ」
「却下だ。何だそれは、お前に威厳なんて見たことないぞ。ところで、司甲の『目』はどの程度の性能なんだ?」
俺は皮肉成分を言ってやったが、こいつは懲りる様子もなかったけど。
「そうだねぇ・・・・放出された霊気の波動を認識することができる程度、かな。内に秘めた霊気を読み取るほどの力は無いはずだ。少なくとも、一真さんのクラスメイトみたいに強力な霊視力は持ってないよ」
バカ弟子が口にした、最後のフレーズに反応をした俺。
「まさか、美月の事まで調べ上げているとは。余計なことを」
俺のセリフに、バカ弟子は今夜一番の、人の悪い笑みを浮かべた。
「一真さんも興味あるだろう?・・・・あとそのハリセンと電撃をしまってくれると助かるなぁ〜」
舌打ちしそうになったので、いつの間にか手にしていたであろうハリセンと手に纏っていた電撃だった。図星でもあるが、友人のまで調べろとは言ってないからか腹は立ったけど。まあこいつは電撃浴びせても死にゃあしない。そして俺らはもう用はないので、深雪はフラッシュをやめさせてから真っ暗闇な道にて
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ