入学編〈下〉
居残り実習×遅い昼食
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るんですから、安心してください」
「一真だってコンパイルの仕組みまで分かっているのに、何処が悪いかなんて理解できないぜ『パシイィィィィィィィィィイン』ってぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
「聞こえているぞ、レオ」
と何か小さな声で呟いたレオに対して、一真は空間に手を突っ込んでからレオの後ろに空間を歪ませてからのハリセン攻撃。レオが後ろを振り向いてもそこには何もない代わりに壁で腕を組んでいた一真の手にはハリセンが握られていた。いったいどうやったら、あの距離からのハリセン攻撃をしたのか不思議であった。ハリセンは至近距離からのはたくまたは叩く道具で、百年前からあるバラエティー界ではお約束のアイテム。
「レオ、小さな声でも聞こえますよ。一真様には。それとエリカですが・・・・」
「あらあら。悪口言うと飛んでくるというのはこの事かぁ。で、私にも教えてよー。裏技でもカンニングでも不正でもいいからお願いします!いい加減、お腹が空いたよぉ」
「二人とも、似たような事を言うのですね。あと人聞きが悪いですが、正直エリカの場合はどこが悪いのか不明です」
「ええぇっ!」
「正確に言いますと、なぜ出来ないのかが不明です。一真様より余程、スムーズにコンパイルできますのに」
「そんなぁ!蒼太さ〜ん、見捨てないでよぉ!」
涙目になって、というより芝居がかっていますが、祈るように指を組み合わせて上目遣いの眼差しですがりついてくるエリカに、思わずため息を一つ。この二人の行動パターンがそっくりすぎると思ったが口にしないと思った蒼太だったが、一真ではそんな事に気付いたのか内心爆笑していたのが目に見えた蒼太だった。
「では、エリカに進言しますが。起動式を読み込むときに、パネルの上で右手と左手を重ねてみてください」
「えっ?」
その言葉を聞いて、エリカだけじゃなくて美月もポカンとした表情を浮かべた。
「・・・・それだけでいいの?」
「私も確信がある訳ではありませんが、理由については上手くできたら教えるのでやってみてください」
「う、うん・・・・やってみる」
疑問はまだ頭にあったが、とりあえずやってみることにしてみたエリカ。据置型のCADに手を重ねる。それを見てから、蒼太はレオに裏ワザのレクチャーを始めた。余剰想子光が閃き、丸い小さな的の上方で時間との別の数字が表示される。加重系基礎単一魔法により的に加った最大圧力を、的が取り付けられている重量計が表示しているんだ。肝心の発動に要した時間は、重量計が基礎値以上の圧力を計測したところで記録される仕組みになっている。
「1010ms。エリカちゃん、一気に40も縮めたわよ!本当にもう一息!」
「よ、よーし!なんだか、やれる気になってきた!」
「1016。迷
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