入学編〈下〉
現代魔法と超能力者との違い
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は時間がかかるようだ。
「俺が言うのもあれだけど、もし現代魔法の実技が人並みだったら俺はこのクラスにはいなかったさ」
「そうですね。一真さんが現代魔法の実技が得意だったら、完璧すぎる超人のように見えてしまうので近寄りがたいとは思いますね」
完璧超人はちょっと言い過ぎかと思ったが、まあ確かに今は使う者がほとんどいない属性使いでもあるし。唯一の末裔が光井さんだけど、彼女の名字に光が入っているから光に関しての魔法が得意と聞く。
「それに一真さんがここに入ったお陰で、一科との大きな溝を深めないで済んだのも一真さんのお陰なんですよ?」
「まあな。それが俺のやる使命だと思っている。一科と二科の事についての認識を改めるべきだとね。それに実力はあっても、現代と枠がハマらないから二科に入ったような感じだしな。ある意味で、二科になってよかったと思っている。そうしなければ、深雪がエリカたちと友人になれなかったのだからな」
「はい。ところで、さっきはギリギリでクリアになりましたけど。実践を想定するなら、一真さんはもっと速く発動できるのでしょ?」
美月がただの二科生なら、俺がやる実技については納得するのだろう。だが、彼女の目は特殊すぎる目、いや特別な目を持っていることを。
「なぜそう思う?」
「先ほどの実技ですけど、一真さん、凄くやりづらそうでした。現代でも古式でも当てはまらないのは承知しているのですが。母が翻訳家なのでこういう言い方もあれですが、英語の質問に英語で考えて英語で答えられる人が、無理矢理日本語で回答してそれを英訳することを要求されているみたいでした。あと最初の実技のときに、一真さんは一旦構成しかけた魔法式を破棄してコンパイルをやり直したでしょう?タイミング的に見ても、起動式の読込と最初の魔法式の構築が並行していました。あれを見て思ったのですが、一真さんは現代魔法なら、起動式を使わずに直接魔法式を構成できるんじゃないかって」
起動式を使わずに、CADという補助具で使用していなくても同等の速さで魔法を行使する。この技術は秘匿というのを義務付けられている。それを今回ので見抜かれたのだったけど、前回は会員制のカフェで見せたからだ。一瞬にして氷にしてからの液体と固体に戻した事も。というより現代でも古式を使わない俺にとっては、現代魔法についてはある程度学んでいるし。
「さすがにいい目をしているとしか言えないな」
俺はあくまで冷静にしていたが、美月はサッと蒼褪めた。美月は自分の目については隠しておきたいらしいが。こちらの技術については、もう知っていると思われるけど。それに秘匿ではなかったのだけどな。
「まあ確かに俺は起動式を使わずに直接魔法を使えるから、もっと早くできるよ。しかしあくまで現代魔法という鎖があ
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