第四章
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」
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武蔵の人々は、葵・ユーキと本多・正純の声をそれぞれの場所で聞いていた。
「――とまあ、他国が武蔵の航空船技術を欲しがる理由は言った通りだ。戦術的にも、ステルス航行で身を隠して、更に高高度から制空権を奪った上で攻め入る事もできるわけだ。つまり、聖連は武蔵のよな艦船を造ることができる技術を手に入れれば、金、人、技術、戦力が手に入るとなる」
「じゃあさ、俺達それでいいんじゃねーの? 技術持って凱旋して、ネイトが言ってた市民革命も付けてさ。かなりいい御身分じゃね?」
「トーリ。それはなぁ、技術者とか航空船関係の人達はそれで良いだろう。他の人達はどうなるか分からんぞ? それに革命を持ち込もうとすると、さらに被害は大きくなる。まずは、居留地を封鎖して貧困に追い込んでいって、革命どころじゃない状況に革命運動の人達を追い込むわけだ。それも、学生じゃなくて一般の市民の中からの死者が一番多くなるだろう」
兄が、弟に教えを語るのを武蔵の人々は聞く。
「ホライゾンを救わないで、戦争を回避したつもりでも、そのツケを各居留地に払わせることになる。それが、戦争を回避して生まれる戦死者だ。戦争による直接な戦死者が出なければ、福祉の不備、貧困で死者がでけど、それでも良いのか? 目に見える人間の死を避けようとして、目に見えないところの死者は仕方ないとするか?」
武蔵の人々は葵・ユーキの言葉を聞いて、考える。
もしかしたら、戦わない方が悪なのではないか。
いや、まだその結論は早い。
ならどうする?
そりゃ、結末を最後まで見守って、勝敗が決まったら勝った方に付くしか無いだろう。
そうやって、武蔵の人々は臨時生徒総会の決着を見守ることにした。
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