入学編〈下〉
事務スキル×カウンセリング
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あることを指摘された小野先生は恥ずかしそうに目をそらす。それと俺は医師だけでなく、いろいろな免許や資格を持っている。医師の免許と言っても色々あるが、主に内科と外科を専門としているし。カウンセリングをするための資格もある、この外史より前のになるが。俺は壁掛け時計をチラチラと見ていると、慌てたように視線を戻した。
「えと、今日訊きたかったことは以上です。・・・・ところで、カウンセリングとは直接関係無いんだけど。二年の壬生さんに交際を申し込まれているって、本当なの?」
「100%関係ないことですね」
俺は呆れ顔をするが、小野先生は焦って言葉を繋いだ。
「相手が壬生さんだっていうから、少し気になって・・・・。詳しい事は話せないけど」
「他人のプライバシーを聞かれても困るだけですよ。それでそのデマはどこから流れたのですか?」
「デマ・・・・なの?」
「デマですが、何か問題でも?」
「いえ、何でもないのよ・・・・ううん、本当の事を言うと、もし織斑君が壬生さんと交際する気があるなら、お願いしたいことがあったの。でも、織斑君にその気持ちがないのならいいわ」
「交際を申し込まれる以前からそれがデマだと言っているのですが。それで、その話はどこから聞いたのですか?」
「ごめんなさい、守秘事項なの」
「まあそれがそうなのなら仕方がありませんね。本来ならそのデマを流した本人をとっ捕まえたいですが、まあいいでしょう。ではこれで失礼します」
俺はそれ以上追及したかったが、ここで力を使う訳にもいかないのでそのままスルーとなった。まあ女子の噂話はすぐに校内に広がると聞くし、随分前に言った外史の事だったけどな。そこは女子高だったが俺だけ男の身分で入学した事もあったな。追求する代わりに立ち上がりドアのところへ向おうとした。
「壬生さんの事で困った事があったら、いつでも相談してね」
その声音からは何か確信があったことだった。この先で何か困ったことがあると言っているようなもんだが、今はエガリテもブランシュも泳がせているからか。そしてドアから出たあとに風紀委員会に戻ったあとに頼まれていたことをさっさと終わらせるために、蒼太と二人で終わらせたのだった。
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