暁 〜小説投稿サイト〜
魔法科高校〜黒衣の人間主神〜
入学編〈下〉
印象操作する輩のバック
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知っていたが沙紀は蒼太に質問をしていた。まあそうだろ、学内にそういう輩がいるということをまだ報告していなかったのだから。硬直する会長と委員長だが、中条先輩は詳しいことは知らないようで。

「なぜ、その名前を・・・・。報道規制されているのに」

「うちの情報網を舐めないでいただきたいですなぁ。いくら噂だけでも、出所は埋まらないほど数が多いのですから」

俺にとっては、会長がここまで驚くなんて予想外なんだが。俺らのバックには蒼い翼があるんだから、それぐらい知って当然だと認識していたけど違ったようだった。ブランシュというのは魔法師が政治的に優遇されている現代の行政システムに反対し、魔法能力による社会差別を根絶するのが目的で活動している、というのがこいつらの理念。だが、この国には魔法を使える者が政治的に優遇されている事自体が事実ではない事を俺らは知っている。魔法師を道具として使い潰す軍や行政機関のやり方に、非人道的という非難を浴びている。魔法師の軍人・行政官は、そうでない者より高い報酬を受けているが単純に労働の量に応じたからである。蒼い翼ではそういうのは無しで、魔法が使えようが使えないだろうが関係ない、全て平等で動いている。本社や支社、それと全世界の支社や傘下なども。魔法使用ありなし関係なく、政治的な事で口を挟まないようにはしているが。

この日本という国は、建前上は政治活動の自由が保障されているからか、単に政府を批判するだけなら取り締まられたり弾圧されることはない。反体制運動は犯罪行為として結びつつもある。ブランシュもだが、そういう反組織は公安当局からマークしているが、実は蒼い翼でも厳重にマークをしたりとしている。一企業がすることではないが、社長は零家当主で十師族をコントロールする役柄でもあり、政治の裏側では司法当局を凌駕する権勢を持っている。十師族の表ではそうなっているが、裏では零家が権力や権限を持っているから誰も逆らえる事ができない家柄だ。

それと俺が気になったのは、赤と青のリストバンドはブランシュの下部組織でエガリテと呼ばれている。エガリテとブランシュの直接的な繋がりは持っていないという風になっているが、実態はブランシュの一組織であり、政治色を嫌う若年層を吸収するために表向きではという看板に過ぎない。この事は知る人ぞ知る情報であり、蒼い翼にとってはこんなのは朝飯前だと言いたいくらいだ。一体どのくらいこの学内にいるかは、さすがの俺らでも知らんが。目撃した生徒が最初なのかもしれないが、数としたら数十人は入っていると思っている。

「こういうのは中途半端に隠しても仕方がないことですし、悪い結果にしか繋がりません。会長を非難しているのではなく、政府のやり方が問題視されているとのことなのですが」

「一真君の言う通りよ。魔法師を目の敵にす
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