入学編〈上〉
風紀委員会本部
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まあそういうのは大人の対応に任せればいいのだが、俺らにはあまり時間がないこともある。この外史の終幕はおそらくあと数年後。その終幕は果たして二の舞になるのか、それとも俺らの勝利をしての終わりなのかはまだ分からないが。月中基地本部には司波兄妹に主要人物を確保している。だからなのかこれから何が起ころうとしているのかも手に取るように分かる事もあるが、今回はイレギュラーな事が起こっている。ソレスタルビーイングはテロリストと勘違いをしているが、それは知らない人間がそう思っている事だ。各上層部に国防軍のある大隊や本社と支社に、世界中に俺らのスパイがいることも。
「さてと、この話はオフレコ以上であり箝口令を敷くぐらいですから、くれぐれもお願いしますよ。お二人さん」
「分かっているわよ。お父さんやお母さんにもよく言われているわ、こういう話は口を閉じろと散々ね。そうそう、私がここに降りてきての用件を言うの忘れてたわ」
ここに降りてきたのは、生徒会を閉めるから来たら極秘のことがメインとなってしまったが。この二人なら問題ない。入学式前に達也から話したのだから。入学式が終わったばかりなのか、一段落したらしい。それと俺に伝言があった、会長曰く「はんぞーくんが一真君のことを悪かったと言っていたよ」らしい。どうやら副会長は入学式後に発動しかけた死神の眼で怖くて、目の前では謝罪できなかったと言っていたな。深雪の脳量子波から、副会長の謝罪が伝わったが。
明日からは風紀委員も忙しくなるそうだ。各クラブ一斉の新入部員獲得で騒がしくなり、風紀委員の出番が増えると。そういうことで俺と委員長も切り上げようということになった。俺と蒼太はスイッチを切っていた。今の情報システムは昔のように立ち上げ処理や終了処理に時間はかからない。スイッチを切るだけで何ヶ月もほったらかしという扱いでもシステム異常や狂うことはない。スイッチを切り忘れても、自動的に休止状態になるという便利な時代になったけどな。あとはセキュリティを設定するだけなのだが、ちょうどタイミングがいいのか、委員会本部に二人の男子生徒が入ってきた。
「ハヨースッ」
「オハヨーございまス!」
一人は知らんがもう一人は知っているな。森崎たちを抑えていたら変わりに押さえてくれた人か。威勢のいい掛け声が部屋に響く。
「おっ、姐さん、いらしてたんですかい」
おいおい、姐さんっていつの時代のだよ。昔ならよく呼んでたかもしれんが、今だと呼ばないと思うが。当の本人である委員長は恥ずかしがっていたので、蒼太が委員長にあるブツを渡した。それは俺がよく使っているモノだ。
「委員長、本日の巡回、終了しました!逮捕者、ありません!」
と言い直立不動で報告するのはまるで俺の部下だ。まあここは学校であり生徒の一人だからか、
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