入学編〈上〉
試合後の疑問解決
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パシティが許す限り何度でも連続して魔法を発動できるように組まれた起動式の複写を両立させる演算能力の配分がどうしても上手く行かなかったのを・・・・・」
「ストップ!ループ・キャストの事は知っているから」
「そうですか・・・・?それでですね、シルバー・ホーンというのは、そのトーラス・シルバーがフルカスタマイズした特化型CADのモデル名です!ループ・キャストに最適化されているのはもちろん、最小の魔法力でスムーズに魔法を発動できる点でも高い評価を受けていて、特に警察関係者の間でも凄い人気なんですよ!現行の市販モデルであるにもかかわらず、プレミアム付で取引されているくらいなんですから!しかもそれ、通常のシルバー・ホーンより銃身が長い限定モデルですよねっ?何処で手に入れたんですかっ?」
「あーちゃん、チョット落ち着きなさい」
息が切れたのか深呼吸しながら、中条先輩は目をハート型にして俺の手元にある物を見つめている。会長が言わなければ、俺と至近距離になる可能性が高いが。やはりこの世界・外史でも中条先輩はこんな感じなんだなと思った。元々ここにいるメンツが何を喋るのかは、予測済みだし。月中基地本部にいるあいつらは元気にしているだろうか。
「でも、リンちゃん。それっておかしくない?いくらループキャストに最適化された高性能のCADを使ったからって、そもそもループキャストじゃ・・・・」
おっ、やっと気付いたのかな。でもそろそろあいつらが来ると俺の脳量子波から警告が来ている。いつゲートが開くのか、どこで開くのか。深雪やドライグたちも気付いていたけど、深雪の禁手化も見られるのかね。
「ええ、おかしいですね。ループ・キャストはあくまでも、全く同一の魔法を連続発動する為のもの。同じ振動魔法といえども、魔法師の設定する波長や振動数が変われば、それに合わせて起動式も微妙に異なります。同じ起動式を自動生成して繰り返し使用するループキャストでは、『波の合成』に必要な振動数の異なる複数の波動を作り出すことはできないはずです。振動数を定義する部分を変数にしておけば同じ起動式で『波の合成』に必要な、振動数の異なる波動を連続で作り出すこともできるでしょうけど、座標・強度・持続時間に加えて、振動数まで変数化するとなると・・・・まさか、それを実行しているというのですか?」
またまた驚愕した市原先輩の顔を見るのもいいけど、あいつから教えられたときはまるでそういう顔で俺も驚いたが。
「最初の無効化に中盤のエレメンツ、そして終盤のあれが一番分かると思いますが。多変数化は処理速度としても演算領域としても干渉強度としても評価されない項目ですからね。私の力は周りから見ると規格外な力として、だから学校での魔法実技ではあまり評価されないのですから」
「・・・・実技試
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