入学編〈上〉
試合後の疑問解決
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をするんですよ。その錯覚が身体に影響を及ぼしたのです、まあエレメンツには催眠術で暗示をかけることも出来ますが。それはあくまでエレメンツ使いとしてですので、最後に魔法師らしく使ってみたということです。そして激しく揺さぶられたという錯覚のあとに電撃を受けたので、ダメージ自体は揺れによるものになります」
「そんな、信じられない・・・・魔法師は普段から、サイオンの波動に曝されて、サイオン波に慣れているはずよ。無系統魔法はもちろんのこと、起動式だって魔法式だってサイオン波動の一種だもの。それなのに、魔法師が立っていられないほどのサイオン波なんて、そんな強い波動を、一体どうやって・・・・?」
とまあそんな感じだったけど、俺としては属性を使うという方が得意だ。あとは殺傷性はどれもあるが、出力を抑えれば風の刃だってただの衝撃波となって身体が前に倒れるようにした。花びらの舞も頬に傷が付く程度の威力を抑えた方だ。電撃もだが。
「波の合成、ですね」
「リンちゃん?」
まだ疑問だった会長は市原先輩の一言でもまだ理解はできなかった。
「振動数の異なるサイオン波を三連続で作り出し、三つの波がちょうど服部君と重なる位置で合成されるように調整をして、三角波のような強い波動を作り出したんでしょう。よくもそんな、精密な演算ができるものですね」
「お見事です、市原先輩」
俺の演算能力については呆れていたが、まだ疑問があるようだった。あとはそれを初見で見抜くのは凄いと思ったが。
「それにしても、あの短時間にどうやって振動魔法を三回も発動できたんですか?それだけの処理能力があれば、実技の評価が低いはずがありませんが」
正面から成績が悪いと言われているが、俺がそうさせたからだ。実技の評価もホントは高いけどそうしたのは入学前に話した事だ。で、なぜか知らんがさっきから俺の持っているCADを覗きこんでいるのが分かる。
「あの、もしかして、織斑君のCADは『シルバー・ホーン』じゃありませんか?」
「シルバー・ホーン?シルバーって、あの謎の天才魔工師トーラス・シルバーのシルバー?」
会長に言われると中条先輩の表情が明るくなった。「デバイスオタク」とも言われているそうで、嬉々と語りだした。
「そうです!フォア・リーブス・テクノロジー専属、その本名、姿、プロフィールの全てが謎に包まれた奇跡のCADエンジニア!背かで初めてループ・キャスト・システムを実現した天才プログラマー!あ、ループ・キャスト・システムというのはですね、通常の起動式が魔法発動の都度消去され、同じ術式を発動するにもその都度CADから起動式を展開し直さなければならなかったのを、起動式の最終段階に同じ起動式を魔法演算領域内に複写する処理を付け加えることで、魔法師の演算キャ
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