入学編〈上〉
いつもの朝
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
朝になったら俺はいつも通りの鍛錬をした。裏庭はないが地下2階にあるところなら、鍛錬もできるしドライグ達を出しての運動をさせる。ドライグたちもホントは喋れるが、今は静かにしている。現代魔法ではSB魔法という。ドライグは使い魔扱いになるが、俺はそう思っていない。俺が主に使うのは神の力や精霊魔法とも言うが、炎、風、地、水が基本となるが得意なのは様々だ。例えば風を使った探査や炎を使っての魔を滅する神炎とか。風術なら普通に空を飛べたりできるが実在するということは確認されていない。鍛錬が終わるといつも通りシャワーを浴びてから制服を着ていた。もちろん装備も忘れずに。
「おはよう深夜に深雪」
「おはよう一真さん。今日も早いのね」
深夜は分かるが深雪もなのか?と思った。学校に行く時間までまだかなり早い。始業時間は八時でここから車で駅前に着くのに三十分だから七時半に出れば問題ないが、今朝はあいつに報告するらしいと深雪が言っていた。なのでこれから食べる朝食を持っていくのでサンドイッチを詰めたバスケットを抱え上げている。どうやら深夜と一緒に作ったようで。護衛の者はまだ寝ているけど。
「あいつに報告するぐらいならいいが、また調子に乗らないでほしいのだが」
「そのときはそのときで深雪を守ってくださいね」
可愛らしく片目を瞑るが俺の勘は当たるからな。それにあいつのところに行くのなら鍛錬着を着て行くが、少し動くぐらいだからな。だがここから走って行くからと量子変換機でジャージ姿になった。深雪はローラーブレードで滑る深雪。一度もキックしないで、重力に逆らって緩やかだが長い坂道を疾走する。速度は60キロは出ているだろうな。俺はジョギングスタイルだが、二人とも魔法を使っている。深雪は重力加速度を低減する魔法と自分の身体を道の傾斜に沿って目的方向へ移動させる魔法で、俺は路面をキックすることによる生じる加速力と減速力を増幅する魔法と路面から大きく跳び上がらないように上向きへの移動を抑える魔法。
どちらも移動と加速の単純な複合術式だが、中身はまったく魔法を使っていない。これは見た目では魔法を使っていますよというアピールに過ぎない。俺と深雪は神でもありながら人間と共に暮らしているからか、力をセーブしている。セーブしていなかったらこの道路は地盤が緩むだろう。MSが走っている感じで凹むと思うし。俺らのも目的地は家からある程度の距離だが、まあそれはいいか。小高い丘の上にある寺に用事があるからである。俺らが到着すると、まるで待っていたかのように門下生と戦うはめになるが。手荒い歓迎ムードであるが、俺はこいつらと戦っても力は劣らない。
「深雪君!先週振りだねぇ」
人垣で埋もれてしまった俺を見ていたらどこから声が聞こえたため、振り返ると逆のところにいたけど。
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ