入学編〈上〉
入学式(2)
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そして新入生答辞の時が来たが、新入生総代織斑深雪と呼ばれて護衛と共に中央に立つ。沙紀は一歩後ろにいるが、それについてザワザワし始めたが生徒会長が言った。
「静粛にお願いします。織斑深雪さんの後ろにいるのは護衛者ですが、今年度の一年生は護衛付きという噂が流れていましたが事実ですので」
と言ったら静かになったが、柴田さんと千葉さんがこちらを見たがまあいい。いずれこうなる事は分かっていた。深雪の答辞は予想通り見事なもんだったが、深雪は緊張もなく答辞をしていたので少しホッとしていた。
でも答辞内容には少し驚いたと言うか、結構際どいフレーズを聞いた。『皆等しく』『一丸となって』
『魔法以外』『総合的』とかな。まあそれを指示したのは俺だが、答辞内容について俺と深夜や穂波さんと一緒に考えたからな。
これも計算通りで、それを上手く建前で包み棘を一切感じない事だった。だがこれで深雪の周辺一帯は騒がしくなるが、新入生・上級生の区別なく男共のハートを鷲掴みした事をな。深雪の身辺は騒がしくなりそうだが、沙紀がカバーしてくれるだろう。俺らと対立しないが、あちらはどう出るか。入学式終了後、俺は蒼太と共に来賓の所に向かった。すると待っていたかのように俺を迎えた。
「やあ一真さん。入学おめでとう」
「青木・・・・ごほん、青木副社長、お久しぶりです」
「今はいいと思うが。それにここにいる来賓は全て君の部下でもあるのだよ」
「そうそう。貴方のお蔭で私達の会社は黒字なのですから」
「勿論我々FLTを代表してお祝いを申し上げます。本来なら椎原辰郎本部長も来るはずでしたが、生憎忙しいようでして」
「構わんさ。あちらは研究をやっている開発部長だ。それよりそろそろ俺は行かせてもらうよ。今度は本社の会議で会おうな」
来賓者と少し話した後に、俺は蒼太と共にIDカードの交付があるので受け取りに行った。予め各人別のカードが作成されている訳ではなく、個人認証を行ってその場で学内用カードにデータを書き込む仕組みとなっている。
どの窓口に行っても手続きは可能だが、ここでも自然と壁が生まれる。俺が行った所の窓口で柴田さん達がいたので、一緒に並ぶ。来賓者の所に行く時言っておいたが、深雪は既に受け取っているだろう。今頃来賓と生徒会の人垣に埋まっているだろうが、俺が行った時と同じく蒼い翼からどんどんお祝いの言葉をもらうだろう。代表として青木がする。
「織斑君、何組?」
柴田さんの後ろにいたので、受け取った後に聞かれた俺。千葉さんというかエリカは、ワクワク感しながら聞いてきた。
「E組だ」
俺の答えに。
「やたっ!同じクラスね」
飛び跳ねて喜ぶエリカ。少々オーバーな気がするが気にしないでおこう。
「私も同じクラス
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