追憶編
プライベート・パーティー
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が、現当主である貢と二人の子とは。生後まもなくからの友達となったが、黒羽家もどうやら四葉家の分家のようだ。
貢は俺の会社でオーナーをやっていた役員だし、二人の子は俺の元部下だったらしい。覚醒は生まれてすぐだったが、親バカ振りも俺に似ているそうだ。俺も自分の娘を紹介するが、自慢まではしないと思う。
今はホテルの敷地内に入ったが、エントランスが見えて俺は車をホテルのロビーに止めて深夜達は降りる。最後に降りたのを確認してから、ホテルの者に鍵を渡す。俺は深夜と深雪の左右の腕を取るようにしてから、護衛役である蒼太は一歩後ろで桜花と沙紀は一歩前にいる。
前後に護衛を付かせて真ん中に俺らが歩く。ロビーに強面の者もいるが、俺らはそんなのは怖くも何ともないが、子供から見たら強面の小父さんにお兄さん、凛々しいお姉様風という感じなのだろう。パーティーでは、男が同伴出来ない場所が多いと聞くが俺と蒼太は特別。
理由は知らんが、恐らく貢の関係者か蒼い翼関連の者だと思っているのだろう。穂波さんは、桜花達の一歩前に歩いているが進行役なのだろう。招待主がいたのを確認した穂波さんは、桜花達を俺らの左右に分かれてから俺は招待主である貢に話しかけた。
「貢、今日は招いてくれてありがとうな」
個人パーティーにしては大きすぎる会場で、豪華なテーブルを背景に俺と同じくらいの高価なスーツを着て出迎えた貢。黒羽家現当主であるが、俺は零家現当主でもあるから軽く挨拶した。型通りの挨拶をするのがマナーなのだろうがまあいい。
「よく来てくれたね、一真さん。それと深夜さんに娘の深雪さんも」
「別に敬語はいらんだろ。俺らは友という関係であり、知り合い以上の絆を持っているだろ」
「いやいや。これでも砕けた感じなのだがまあいいか。深雪さんも深夜さんにそっくりだね」
「久しぶりね。まあ私の娘だから似ていて当たり前でしょ『奏さんの娘だけどね』」
「黒髪も瓜二つのようで『奏さんと瓜二つに見えるようだよ』ここで立ち話も何だから奥へどうぞ。亜夜子も文弥も、一真さんと深雪さんに会うのをとても楽しみにしていたのだよ」
奥の方に行くが、やはりあの二人も来ていたか。脳量子波で何となく察知していたが、深夜は貢と話がある、と言われ穂波さんを配置させてから奥のテーブルに行った。本来護衛は、壁際に控えておくのは慣わしと言うが俺らはそんな事はしない。護衛である蒼太達も、仲間や家族と同等の扱いをしている。なので一緒に行く蒼太達は俺達と共に行く。
「亜夜子に文弥、久しぶりだな。元気にしているか?」
俺から声をかけたら、二人とも嬉しそうして待ち構えていたようだ。
「一真叔父様・・・・じゃくてお兄様、お久しぶりです。深雪姉様も」
「お兄様も姉様も変わりないようで」
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