第三十二話 Noah's Park
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矢先、今世紀最後の戦争が起こるとは誰が予想出来ただろうか?
彼の心中を嘲笑うように大地を揺るがす轟音が鳴り響いた。
全員【!!?】
黒煙が上がり、パラパラと壁が崩れる音が聞こえた。
遠くからこれだけの音が聞こえたということは大きな爆発に違いないと確信し、エックスは即座に叫んだ。
エックス「急行するぞ!!ホーネック、君はハンターベースへの通報とこの人達の避難を!!」
ホーネック「了解しました!!」
エックスの指示にホーネックは力強く答えた。
こうして西暦21XX年最後の対戦が幕を開ける。
そしてエックス達が急行してから4時間後…。
ルインとルナは今、ノアズパークを走っている。
すぐ後ろにはエイリア、パレット、レイヤーが追い掛けて来る。
トレーニングルームから指令室に駆け込んだエイリア達の視界に飛び込んできたのは、ノアズパークを逃げ惑う人々と、誘導するハンター達の姿。
騒ぎは鎮まり、安全な場所に移される人々。
彼らの顔には恐怖がありありと浮かんでいた。
その表情がエイリア達の胸を締め付ける。
ホーネック『避難は完了しました』
ホーネックからの通信を受け、一先ず安堵した。
その後、同僚と後輩2人に凛とした声で言った。
エイリア「アイリス、レイヤー、パレット。エックス達をサポートするわ!!」
爆撃の原因を探りに行ったエックス達をサポートしようとするが、アイリスに阻まれた。
アイリス「駄目です、通信が繋がりません!!」
彼女の声が高く、荒んだように響く。
通信障害でもないのに、いくら呼び掛けても応答はなかった。
エイリア「そんな…」
こんな事態は今までなかった。
エイリアはいつも目にしているエックスが前触れもなく消え、安否の分からぬ状況に不安を覚えた。
何の心の準備もなしにエックスとの繋がりが切れる。
それは恐慌を起こしても不思議ではない恐怖であった。
いつも帰ってきてくれたから今度もという、身勝手な信心というか確信に支配されていた彼女は唐突に途切れた繋がりに愕然と沈黙する。
ルイン「…行ってくるね」
ルナ「現場に急行する。」
エイリア「私達も行くわ。アイリス、後をお願い」
アイリス「はい…ゼロ達をお願いします…」
エイリア達のように戦う力を持たないアイリスはゼロとエックス達の無事を祈りながら作業を続けた。
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