暁 〜小説投稿サイト〜
その魂に祝福を
魔石の時代
第四章
覚悟と選択の行方2
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 私が改めて覚悟を決めてから。私達は改めて作戦会議を続けていた。
「おそらく、ですけど。あの子の母親は多分まだ身動きとれないと思います」
 人間の姿に戻ったユーノが、『これからの事』について言った。
『へぇ? そりゃどうして?』
 小さな窓のすぐ傍に積み上げられたビール瓶のケースの上で、リブロムがわざとらしく驚いて見せる。
「あの攻撃。昨日も言いましたが、あの雷はおそらく次元魔法です。簡単に言えば、次元を飛び越えて攻撃できる魔法なんですが……体力、魔力共に消耗が激しく、並みの魔導師ではまず扱えません。僕もあまり詳しい事は知らないんですが、少なくとも連射には向きません。多分、今も戦闘に耐えうるほど魔力は回復していないんじゃないかと思います。そして、万全の態勢が整うまで、仕掛けてくる事はないはずです」
『根拠は?』
「あのタイミングで攻撃を仕掛ける必要性があったかどうかはともかく、少なくとも彼女の母親もあの時の海上を監視していたはずです。当然、光さんのあの魔法――禁術を目撃しているはず。あるいは、あれが原因で監視を始めたのかもしれませんが……どちらにしろ消耗した状態で光さんに攻撃を仕掛けようとは思わないでしょう」
『なるほどな』
 軽く相槌をうつリブロムに、軽く頷いてからユーノが続ける。
「管理局に関しては……アースラそのものはしばらく動けなくなっていると思います。あの状況でアースラを足止めしないとは考えにくいですから。おそらく向こうも攻撃を受けているはずです。もっとも、この世界への転送が不可能になったとまでは思えないので、僕らにとってはあまり意味はないかも知れませんが」
『となると、むしろ今が好機なのかも知れねえな』
 何の、とは聞く必要がない。リブロムは、私のを――正確にはレイジングハートを見ていた。つまり、私達が持つジュエルシードを囮として使うつもりだろう。頷いて、レイジングハートからジュエルシードを取りだす。その直前、
『お?』
「あれ?」
 きょとんとした様子で、リブロムとユーノが呟いた。二人が見ているのは窓の外。その先には細い路地しかないはずだけれど。何だろうと思い、窓の外を覗いてみても、そこにはもう誰もいなかった。それほど広く見える訳ではない。通り過ぎてしまったのだろう。
「えっと?」
 困惑している私を他所に、二人は何ごとを言い合う。
『見たか?』
「見ました。間違いないと思います。でも、何でこんなところに?」
『さぁて。他に忍んで行く相手でも出来たか?』
「いや、さすがにそれは……」
 二人が何を言っているのか、まったく分からない。
「あの、誰がいたの?」
 問いかけるが、リブロムは答えてくれない。代わりに、こう言った。
『つけてみるか』
「急にどう
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