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魔法少女リリカルなのは〜"死の外科医"ユーノ・スクライア〜
番外編
File.2〜アリサ、すずか誘拐事件〜
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き放ち、構え、そして、真横に振り払う。
男とユーノは5
m
(
メートル
)
以上離れているため、いくらリーチのある野太刀でも届くはずがない。だが、男はユーノの斬撃に得体のしれない恐怖を感じ、とっさに身伏せた。
すると、スパっと倉庫が横一文字に切り裂かれたのである。
男はその事実に驚愕するが、驚くのはまだ早かった。
「『タクト』」
ユーノはそう唱え、右手の人差指を下から上に向けて振るう。
すると、切り裂いた倉庫の上の部分が空に向かって飛んで行った。
「なっ!?」
男が驚愕している間に、飛んで行った倉庫を結界で包み込んだ。
「これで、彼女たちに危害が加わる恐れはない」
「き、貴様!!」
「『シャンブルズ』」
「っ!?」
もう一度、彼に向って黒炎を叩きつけようとした男の目の前に、突如としてユーノが出現する。
男は突然の事態に動揺してしまった。なぜなら、目の前の男は
転移魔法の魔法陣なし
(
、、、、、、、、、、
)
で、そして、あり得ない速さで転移してきたからである。
そして、動揺により、一瞬できた隙を突き、ユーノは野太刀の柄で殴りかかる。
しかし・・・・・。
「こ、この!?」
それは、狙ってやったわけではなかった。
ただ、とっさの行動にすぎなかったはずだった。
彼の袖から
仕込み小型銃
(
デリンジャー
)
が飛び出し、ユーノに向かって、弾丸が飛び出したのは。
だが、その弾丸の軌道はまっすぐとユーノの額に伸びていた。
ラウンドシールドも間に合わず、ユーノはとっさに頭を傾けて弾丸を回避したが、その弾丸は左のコメカミを掠り、額から大量の血が流れる。
血が目に入ったことで、左目の視界が遮られ、ユーノが振るった刀の柄はわずかに軌道が逸れ、空を切ってしまった。
「もらった!!」
男はユーノの左手を掴み、黒炎を発生させる。
「っ!?」
とっさにユーノは相手の手を振り払い、後退するも、すでに、左手には黒炎が発生していた。
「ぐっ。ぐああ!!」
「ははは!!良いざまですね!!黒炎が着火したが最後、あなたの体は燃え尽きるしかないのですよ!!今まで私が焼き尽くしてきた哀れな子羊同様、絶対に消えることのない炎の絶望感を味わいながら死んでください!!」
男は今度こそ勝利を確信し、天井を仰ぎ見ながら高笑いした。
そして、再びユーノを見て、呆けてしまった。
なぜなら・・・・・・・・・・・・。
「貴様!?
貴様の左腕を一体何処にやったのです
(
、、、、、、、、、、、、、、、、、
)
!?」
ユーノの左腕がひじから先が存在せず、何処にも見当たらなかったからである。
男の問いに対して、ユーノは
自分を指差した
(
、、、、、、、
)
。
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