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魔法少女リリカルなのは〜"死の外科医"ユーノ・スクライア〜
番外編
File.2〜アリサ、すずか誘拐事件〜
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確かあのとき、もう一人いたはず。あとは、その人さえ倒せば・・・・・」
「やれやれ、やってくれますねぇ」
「っ!?」
振り返ると、デバイスである杖を持った男がこちらを睨んでいた。
「魔導師?」
ユーノはその人に見覚えがあった。
何を隠そう、先ほど気絶させた男子たちと同じように、彼女たちを誘拐した実行犯の最後の一人だったからである。
「なぜ、魔導師が
管理外世界
(
ここ
)
に?なぜ、彼女たちの誘拐に加担する?」
「言ってしまえば、私怨ですね。彼女たちの親友、高町なのは一等空尉に恨みがあるからですよ」
高町なのはは管理局のエース・オブ・エースとして多くの事件を解決してきた。だが、逆を言えば、それだけ多くの犯罪者たちの恨みを買っているわけである。
彼もその一人なのだろう。
「私が所属していた組織が彼女のせいで壊滅してしまいましてね。今はただの流れの魔導師ですよ。しかし、私の力では彼女に敵うはずもない、そこで、せめて彼女の親友を殺して、ひと泡吹かせようと思ったのですが、あなたのせいでそれもぶち壊しですよ」
「ふん。一度の敗北で挫折し、復讐すら諦め、挙句の果てには、関係のない人間をいたぶって満足ですか。本当に三流以下のゴミ屑ですね」
「黙れっ!!」
すると、男は激しい怒気を見せ、杖から黒い炎を噴出する。
その炎に嫌な予感を感じながらも、ユーノはラウンドシールドで受け止める。
「どうです!?私のレアスキル『
黒炎
(
こくえん
)
』の威力は!?一度着火してしまえば、対象を焼き尽くすまで、いかなる手段を用いても消えることのない地獄の業火は!?」
「ずいぶんと生ぬるい業火ですね。これなら、シグナムの炎の方がよっぽど熱いですよ」
「減らず口を!!」
炎の威力が増し、受け止めきれなくなったユーノはラウンドシールドを斜めにして、炎を上に逸らす。
炎は倉庫に燃え移り、黒い炎がみるみる広がっていく。
「ははは!!どうです!?このまま燃え広がれば、彼女たちの身が危ないですよ?どこの誰だか知りませんが、私の相手をしながら彼女たちを守ることなど不可能です!!」
男は勝利を確信し、高笑いをする。
だが・・・・。
「あまり、僕をなめるなよ」
そこに、ユーノの冷たい声が響き渡る。
そして、ユーノは右手を前に差し出し、手のひらを地面に向けた。
「ふん!!いったい何を・・・」
「
ROOM
(
ルーム
)
」
男の声を遮り、ユーノはトリガーヴォイスを発する。
すると、ユーノの掌に小さな力場が発生し、急速に大きくなり、倉庫全体を包み込んだ。
「これは、結界魔法。封鎖結界とは違いますね。一体こんな結界で何をするつもりですか?」
男は疑問に思うが、ユーノは刀を鞘から抜
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