暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜"死の外科医"ユーノ・スクライア〜
番外編
File.2〜アリサ、すずか誘拐事件〜
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ありがとう」

ユーノはクアットロに車のナンバーを伝えた。

10分後。

『見つけましたわ』
「それで?」
『場所は港の近くにある、第3倉庫ですわ』
「分かった、恩に着るよ」

ユーノは通話を切り、レンタルしていたバイクにまたがり、目的地に向かって走り出した。





その頃、アリサとすずかは。

「すずか、あんた大丈夫?」
「何とかね。ありさちゃんは?」
「これくらい、どおってことないわよ」

手足を縄で縛られ、倉庫の一室に監禁されていた。

「わたしたち、誘拐されたんだよね?」
「みたいね。こんなの小学生のとき以来よ」
「ふつうは何度も誘拐されたりはしないけどね」

誘拐の経験が初めてじゃない分、冷静に状況を分析し始める二人。

すると、扉が開き、黒服の男が入ってくる。

「・・・・安心しな、今声を聞かせてやるよ」

そう言うと、男は彼女たちに、携帯を差し出す。

「何か話して、親を安心させてやりな」

そして携帯を口元にあてられたアリサは・・・。

「倉庫よ!!どこかの倉庫!!潮の匂いがするから、港の近くよ!!」
「それだけじゃない!!犯人たちは最低でも3人はいるわ!!」
「なっ!?」

あらん限りの声を出し、少しでも情報を伝えようとするアリサ。そして、アリサに便乗し、犯人たちに目隠しをされる前に見た、犯人の情報をできる限り伝えるすずか。

人質二人の思わぬ行動に、慌てて犯人は電話を切る。

「このアマ!!」
「ぐふっ!!」
「きゃあああ!!」

犯人は激情し、アリサの腹に蹴りを入れ、すずかの頬を殴る。

「おい、何があった?」

すると扉の奥から、黒服の仲間が入ってくる。

「やられた!!このアマたちにここの情報が伝えられた!!特定されるのも時間の問題だぞ!!」
「なら、用意していたもう一つのアジトへ移そう」
「ああ、そうした方がいいかな。だが、その前に・・・」

そう言うと、男は懐から拳銃を取り出し、その銃口をすずかに向けた。

「お、おい!!それはさすがに・・・」
「うるせぇ!!なめた行動とりやがって!!気にするな、どっちの実家も金持ちだ!!どっちか片方が生きていればいいんだよ!!」

そして、男は拳銃の撃針(げきしん)を引く。

「気絶している金髪の嬢ちゃん。目が覚めて親友が死んでたら、どんな顔をするかな?」

薄れゆく意識の中、すずかは一つのことを思い出していた。

『もし、なのはちゃんに何かあったら、わたしは・・・・・・絶対にあなたを許さない!!』

それは、幼い頃の過ち。

ずっと後悔し、謝りたくとも今までできないでいた自分を嫌悪し続けた、あの事件。

それを思い出し、彼女は
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