ファーストアラート
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『みんなは先行して、私もすぐに向かう』
機動六課始まって初めてのスクランブルが発令された。
先行部隊であるなのは、リインとフォワード部隊はヴァイスの操縦するヘリに乗り込み、現場まで急行していた。
「新デバイスでぶっつけ本番になっちゃったけど、訓練通りで大丈夫だからね。危なくなったら、私やフェイト隊長、リインや剛さんがしっかりフォローしてくれるから、おっかなびっくりじゃなくて思いっきりやってみよう!!」
「「「「はい!!」」」」
初めての任務に気合十分な一同。
しかし、一人だけ顔色が優れない人物がいた。
「大丈夫?」
「あ、だ、大丈夫・・・」
キャロである。
「・・・・・・・・・・」
その様子を見ていた剛はキャロの目の前に寄って来た。
「あ、あの・・・?」
そして・・・・・・。
「きゃっ!!」
剛はキャロの頭に手を置き、ぐりぐりと撫でだした。
「何するんですか!?」
キャロは剛の突然の行動に戸惑いながら尋ねるが、剛は腰を落とし、キャロと同じ高さに目線を合わせた。
そして、彼女の手を掴み・・・・・。
「怖いか?」
そう彼女に問いかけた。
「へ?」
「初めての実戦が怖いか?怪我をするかもしれないのが怖いか?・・・・・それとも、自分の力が怖いか?」
「っ!?」
本音をつかれ動揺するキャロ。
必死に誤魔化そうと口を動かそうとした。
「いや・・その・・・・」
しかし、上手く言葉にできない。
「そう。それでいいんだ」
「「「「へ?」」」」
剛の口からもたらされた意外な言葉にキャロだけでなく他の皆もポカンとした表情を浮かべる。
「『力を振るう者はその力がもたらすものを常に忘れてはいけない』。私の父の言葉だ。いいかいキャロ?私たちは力を振るい人々を守るのが仕事だ。しかし、その力を振るえば人々の命を守ることができるが、奪うこともまた容易いと言うことを決して忘れてはいけない。だが、君が自分の力に対する恐怖を忘れなければ、そして、その力を振るうことでもたらす惨劇を常に忘れなければ、その力を決して人に対して間違った形では向けないはずだ」
剛の言葉に聞き入っていたキャロはいつも間にか、さっきまで感じていた恐怖や体の震えが消えていたことに気付いた。
そして、剛はキャロだけでなく他の3人にも言い聞かせるように続きを述べる。
「みんなも覚えておいてほしい。力を振るうことの意味を間違えるな。力を振るうことしかできない人間にはなるな。・・・・・私の様な人間にはなるな」
悲しそうな表情を浮かべながら懇願する剛。
その時の彼女たちには、何故彼がそのような顔をするのか終ぞ分から
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