ファーストアラート
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・・・」」
何故か無言で見つめあう一人と一匹。
キングクリムゾン!!!
気が付けば剛はその子犬にも知覚できない速度で近づき、ベンチに座ると膝の上に載せてモフモフし始めた。
「くっ!!きゅう〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!!」
背中を撫で、頭を撫で、お腹を撫でられたその子犬は剛の愛撫にあっという間に骨抜きにされ、なすがままにされる。
(ああ・・・・・・いい!!)
剛はこう見えて大の小動物好きなのである。
(フ、フェイト〜〜。お願い助けて!!)
フェイトがアルフからその念話を聞いたのは、無限書庫に依頼していた資料を届けてくれたアルフが隊舎から帰った直後だった。
(どうしたの、アルフ?)
(とにかく来てくれ・・アフゥン!!)
(アルフ!?)
フェイトはただならぬ感じに急いでアルフの元に向かった。
そこでフェイトが見たものは・・・・・。
「ほれほれ〜〜。ここがええんか?ここがええんか?」
「きゃう〜〜〜〜〜ん?」
まるでムツゴ○ウのような満面の笑みを浮かべ、仰向けになったアルフのお腹を撫でる剛の姿であった。
「・・・・・・・・・・・・・・なにこれ?」
しばらく呆然としていたフェイトだが、意を決して剛に話しかけた。
「あ、あの・・・タケル?何してるの?」
「これはこれはフェイト副隊長殿。なに・・偶々子犬を発見いたしましてね。見ての通り撫でていた次第です」
おそるおそる話しかけてきたフェイトに対し、剛は即座に表情を戻して答えるが、気まずい沈黙が流れる。
まるで見てはいけないものを見てしまったかのようあった。
「タケル・・・その・・・アルフから助けてって念話が来たから来てみたんだけど」
「アルフ?」
「そこの子犬・・・私の使い魔なんだ」
「使い魔?この子犬が?」
「うん」
剛の膝の上から降りたアルフは子犬の姿から10歳程度の少女の姿に変わった。
「う〜〜〜〜〜〜〜!!」
顔を真っ赤にし、太腿を擦り合わせながら恨めしそうに剛を睨みつけるアルフ。
「・・・・・・・・・・」
対して剛はまさに鳩が豆鉄砲を喰らったような表情を浮かべ、言葉を失っていた。
「この世界の使い魔はここまで進んでいたのか・・・・いや、それよりも・・すまないことをしたね・・・・」
「別に・・・・・・・・」
そっぽを向いたまま黙りこくるアルフ。
「じゃあ、フェイト。今度こそ戻るからね」
「うん。気を付けてね」
「あいよ」
そして、アルフは逃げるように去って行った。
「私も朝練の準備があるので失礼します」
「あっ!!タケ・・「ではこれで!!」」
フェイトが何かを言おうとしたが、剛は強い口調
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