第三十一話 紺の狙撃手
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
新世代型レプリロイド達を付き従わせ、 揺らめく炎とそびえ立つエレベーターを背に堂々たる態度で立つヤコブ管理官・ルミネに、エックスはしばらく言葉が出なかった。
半ば呆然としているエックスが喋るのを待っているのか、ルミネもなにも言わない。
『イレギュラーハンター、応答してください』
突如聞こえた声に、エックスは慌てて通信機をかざした。
エックス「……すみません。救助用メカニロイドは必要ありません。壊れたコンテナの処理を願います」
『了解しました。今後、通信の途中で切るようなことがないようにお願いします』
プツリと切られた通信にエックスが苦笑するより早く、誰かが駆け付ける足音。
ルナ「おい、大丈夫か?」
エックス「ルナ!!」
ヤコブで事務仕事をしていたはずのルナの登場にエックスは目を見開いた。
ルミネ「ルナですか。ええ、シグマボディをコピーしたことで、被害は大したことないようです」
ルナ「そうか…」
バレットを下ろすルナにルミネは微笑むとエックス達の方に視線を遣る。
ルミネ「ルナ、コンテナの処理は我々がしておきますので、あなたはハンターベースに戻られても結構です。今日までお勤めご苦労様です」
ルナ「ん?ああ」
ルミネ「いい返事を期待していますよ」
そう言うとルミネは去っていく。
ルナは溜め息を吐くと、エックスと共にこちらに向かっているゼロ達の元に向かうのだった。
ハンターベースの自室に戻ったルナは物思いに耽っていた。
アクセル「ルナ、どうしたの?」
様子がおかしいルナに疑問符を浮かべながら、アクセルが問い掛ける。
ルナ「…なあ、アクセル。新世代型レプリロイドのことなんだけどな………」
コピー能力を持つ完全な新世代型レプリロイドが世に生み出され、人類の存亡を懸けた宇宙開発には新世代型レプリロイドが登用され、計画の要である軌道エレベーターには特に数多く集結している。
つい数年前まで、アクセルとルナしか持っていなかったコピー能力。
それを巡って全面戦争まで起こされたその能力は、今や珍しい物ではなくなった。
アクセル「何?どうしたの?」
ルナ「……」
アクセルが疑問符を浮かべながらルナの言葉を待つが、ルナ自身、ルミネから感じたあの違和感をどう表現すればいいのか分からなかった。
しばらくして……。
ルナ「ごめん……何でもない……」
アクセル「ええ?何それ?」
待っていたアクセルは不満そうな顔をしたが、止めたということは大したことではないだろうと、解釈して、武器の
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ