第二章
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りだ?」
疑問に思っていたことをぶつけてしまった。
「それは――」
葵・ユーキが私の疑問に答えようと言葉を発しようとした時、私の腰からベルが響いた。
白いポケットバインダーの中から携帯社務を取り出した。
『――正純。私だ』
父親だった。
葵・ユーキの返答が気になるが、今は父親の方が優先すべき事項だと思い、聞いた。
『今、通報によって、武蔵アリアダスト教導院で生徒による反抗が生じた』
「……反抗? 武装類は持ち込み不可だったはずでは?」
私は葵・ユーキを見る。
彼は遅刻だと行っていたが、初めから教導院に行かないつもりだったのか……?
それとも――。
『臨時生徒総会だ。――お前の不信任決議を行おうとしている』
……そんなことをしたら武蔵は、選択を自分に迫ることになるぞ。
ホライゾンを救うか、救わないかの選択を。
そして、救う選択を決定してしまったら、聖連との衝突。
最悪、聖連と全面戦争になるぞ。
ホライゾンを救えば、極東は大罪武装を保持することになるし、三河消失の責任を取らないということになる。
宣戦布告の大義名分としては充分だし、極東の技術、貿易力は各国の餌だ。
ならば、そのうまい餌を取ろうと世界が敵に回ってもおかしくない。
……ユーキ、まさかお前……。
『聖連に逆らっていけるなど、子供の考えだな』
私は私で聖連と敵対した際の対処を自分なりに考えていた。
彼は彼なりに聖連と敵対した際の対処を考えているはずだ。
「私が行って、皆を説得してこいというわけですね?」
『Jud.、今、図書室を会議室として、警護隊の副隊長が残留学生の代表に開催の理由を質している。つまり、問題は現状だ。未来に問題を繋げてはならん。――行け』
正純は身を震わせる。
葵・ユーキがどこまで先を読んでいるかによって正純の難易度は変わる。
『お前の役目は交渉役だ。既に秘書達から私達の方向性は聞いて理解しているのだから行け。行って武蔵に良い結果を与えられるよう、皆と交渉しろ』
●
シロジロは思う。
警護隊を引き込むのは出来たが、最終的には教員の力を借りてしまったと。
そして、交渉が上手く行った後になのにまだ問題は山積みだと。
その問題は恐らく最大の脅威となると、シロジロは隣で引きつった顔をしているネシンバラ同様、内心では引いていた。
「うわ、……あの三人が本多君と合流して来るんだ。それに、最悪だ。なんで彼がいるんだろうね?」
「あの三人というと?」
副隊長の問にネシンバラが俯いた。
「うちの教導院で、おそらく最高ランクのパワーキャラ二名と、最高ランクの厄介者一名だ」
●
「武蔵を離れる人たちか……」
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