第二章
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と言われている。
何故なら、武蔵の総長連合と生徒会の中で権限を奪われずに持っているのは私だけだからだ。
それは父達が教導院側の権限を掌握するためであり、言い換えれば、便利な手駒という訳だ。
その手駒の私は、昼までは自由を与えられている。
そんな中、教導院に近づかないで朝食を取ろうとしてP-01s、彼女がいた店に、昨夜の話などを店主にしておこうと思い訪れたのだが……。
「私は何をしているんだか……」
「正純。まだ寝ぼけているのか?」
現在、敵側と言って良い相手である葵・ユーキと一緒に遅めの朝食を摂っている。
葵・ユーキは私よりも早くここで食事をしていたはずだが、まだ食べている。
思えば、葵・ユーキは大食いだと思う。
男子の割には細身だが、その身体のどこに入るのかという程食べている気がする。
……昼食はあまり食べてないように見えたが、朝沢山食べるタイプなのだろうな。
しかし、暫定議会の方からは、教導院に行くなと言われているが、教導院の生徒と会うな、とは言われていないので、たぶん問題ないはずだ。
「アンタ達、教導院の方、行かなくて大丈夫なのかい?」
私と葵・ユーキに朝食を振る舞ってくれた軽食屋の女店主が聞いてきた。
「俺は遅刻だ。大遅刻だから大丈夫なはず」
「私は……、暫定議会の方から今のところは行かない方がいいと言われていますので……」
暫定議会からの指示だと、言うべきか迷ったが黙っていたとしてもその内知られることだし、葵・ユーキのことだからどこからか情報を仕入れてる可能性もあった。
それに、遅かれ早かれ知れることだ。
「正純の方は、昼には方針を決めるだろうね」
「知っていたのか?」
「ああ。暫定議員の人に知り合いがいて、教えてくれた」
誰だ?! その暫定議員は!
●
「ノブたん。その品はなに?」
「コニたん。貴重な正純の生欠伸姿が収められた逸品だよ」
●
「――暫定議会側は、武蔵が聖連に従うように動く。つまり、ホライゾンの自害を認めさせて、武蔵を移譲させる様に動く。それに教導院の連中が素直に従うわけがない。だから身の安全と権限の確保の為に正純は教導院に行ってはならん、と……」
「大まか、ユーキの言う事に間違いはない。そこまでわかっているのならば、私をどうにかするつもりか?」
葵・ユーキは私が暫定議庁舎で聞いた話とほぼ同じ内容の話を知っていた。
ここで葵・ユーキが取るべき行動は、私を攫《さら》って教導院に強制連行することだ。
「どうにかするって。なんだか響きがエロいよな……」
「ハァ?」
聞き違えた、と思いたい。
「今日の早朝にさ、生徒会選挙の時の情報を見たんだよね。正純って女だったんだな。だからトーリは正純の尻を眺めていたんだな。
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