第26話
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
翌日、合宿二日目は、午前中から夕方までISの各種装備の式験運用とそのデータ取りに使われる。
一夏達専用機持ちは大量の装備が待っていて、俺も装備の再確認に時間がかかりそうだ。
そんな中、珍しく遅刻したボーデヴィッヒが織斑先生にISのコア・ネットワークの解説を要求され、見事に説明して見せた。
そして、織斑先生の号令を皮切りに、各々が迅速に行動する。
今俺逹が居るのは、IS式験用のビーチで、四方を崖に囲まれ、天上がドーム状の、馴染みのアリーナに似た浜辺だ。
此処にいる全員がISを使うので、みんなISスーツを着用している。海なので一段と水着に見えるが、俺だけは完全に浮く。
何てったって服。どう見ようが服。覆しようがない。
そんな悲哀を噛みしめていると、篠ノ之が織斑先生に呼ばれ、向かった瞬間、先生の背後から、猛烈な勢いで砂煙を上げ、先生に接近する人影が。シルエットしか見えないが、どうもウサ耳付けた痛いアリスコスプレをした女性な感じだ。変人の匂いがプンプンする。
その人影を見て、先生は一言、束、と呟いた。立ち入り禁止を無視して乱入する辺り、彼女に常識は皆無か。まあ、天才に常識を押し付けるのも無意味な話だが。
件の篠ノ之博士は機嫌良く先生や妹である篠ノ之と絡んでいる。しかし温度差が激しい。常時こんなテンションなのだろうか?
「おい束、自己紹介くらいしろ。うちの生徒達が困っている」
「えー、めんどくさいなぁ。私が天才の束さんだよ、はろー。終わり」
「知ってます」
周りがポカンとする中、あまりにも今更な自己紹介に思わず反応してしまい、此処にいる全員からガン見される。これは返しに期待しているな?良いだろう!変な挨拶には変な挨拶で返すのが道理!
「そうです、俺がヴァンガードの丹下智春です。爆発しろ一夏!終わり、って痛ァ!?」
やりきった瞬間、先生の拳骨を頂戴した。理不尽なり。
「まったく、全員手が止まっているぞ。こいつの事は無視してテストを続けろ」
先生のありがたいお言葉もいただいたので、博士と先生の絡みをスルーし、テストに戻る。右手の出力、左手のスフィアの性能、今まで使用してきた装備の性能を再確認していく。
丁度両足のエッジを確認する時に、それは起きた。
───────────
地面を揺らす衝撃に、発生源に目を向けると、
「じゃじゃーん!これぞ箒ちゃん専用IS『紅椿』(あかつばき)と、」
昨日の少女が、妙な姿で博士の後ろに控えていた。
「私特製ヴァンガード、『アルファー』ちゃん!共に全現行ISのスペックを上回る束さんお手製ISだよ!」
博士の発言に眉を潜めたのは、先生も同じのようで、博士に質問していた。
「私特製ヴァンガードと言ったな、束。どう言う意
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ