第三十話 ルミネ
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す。私としては、あなたにはこのままこの施設に居て頂きたいところですが」
ちらりと伺うような目線を投げられた。
つまり、それは…ハンターから移籍しないか、ということだろうか。
ルナ「それはイレギュラーハンターを辞めてここで働かないかってことか?」
ルミネ「ええ、そうでもあります。あなたは中々の逸材ですからね。ハンターに留め置くのは勿体無い。プロトタイプということを差し引いても…それに。」
ルミネは言葉を区切って、まっすぐルナを見つめてきた。
ルミネがじっとこちらを見ている。
どこか思考の奥を見透かされているような不思議な感覚になった。
ルミネ「新世代型の私達と人間から新世代型レプリロイドのプロトタイプとなったあなた。進化した者同士、分かり合えると思うのですが?」
ルナ「え?」
一瞬だけ空気が張り詰めて、なにか薄ら冷たいものに変わった気がした。
ルミネ「どうです?」
ルナ「い、いや…何で俺を…」
ルミネ「あなたが人間を元にした新世代型レプリロイドのプロトタイプというのは聞き及んでいます。もう1人の人間からレプリロイドとなったルインのことも。」
ルナ「そ、そうか…」
進化したとはどういう意味合いなのだろう。
違和感を感じる。
何かが根本的にずれているような、隠しようのない違和感。
ルミネ「何なら、もう1人の新世代型のプロトタイプ…アクセルと言いましたか?彼も一緒でも構いませんよ?彼も一応、進化した者ですから」
ルナ「……………」
戸惑って閉口する。
ルミネは一体何を言いたいんだろうか?
違和感を抑えて、何か言わなければならないと口を開くが言葉は出ない。
ルミネ「……すみません、困らせてしまいましたね。今までありがとうございました。」
ルミネが去っていく方向を見遣り、ルナは彼の背中を見ていることしか出来なかった。
そして軌道エレベーター下り4番コンテナにて事故が発生するのはもう間もなくであった。
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