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妖精の義兄妹の絆
タクヤVSランス
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た。
本気ではないにしろタクヤを葬った自信があった。
「他愛もねぇな…。」
ランスは槍を背中にしまった。
「まぁ暇潰しにはなったぜ、さんきゅーな。って死んだんだったな。」
「勝手に殺すんじゃねぇよ…。」
「!!」
ランスは土煙の中を目を凝らして声の正体を探した。
「オレは負けらんねぇぇぇんだぁぁぁっ!!!!」

ブゥボォン

「なっ!!?」
ランスは一瞬の隙をつかれタクヤに懐への侵入を許してしまった。
タクヤもこの機を逃しはしなかった。
「水竜の柔拳!!!!」

ドゴォォ

「かはっ!!!?」
タクヤは水を纏った拳でランスの腹部をえぐった。体を包んでいた鎧も粉々に砕け散った。
そのままランスは宙を舞い、やがて墜落した。

ドサッ

「ハァ…ハァ…どうだ…コノヤロウ…!!」
「へへ…、しぶてぇガキだな…。」
ランスはその場に立ち上がり上半身の鎧を自ら脱いだ。
「まだまだこんなもんじゃねぇぞ!!!」
タクヤは休む間もなくランスに追い討ちをかけに出た。
「てめぇ、何か勘違いしてるな…。」
「!!」
ランスはこの状況でも顔を歪ませる事なくただ笑みを浮かべている。
「お前はまだオレの本気を知らない。」
「なにっ。」
「さっきまではお前の力量を計るために魔力を抑えていただけだ。だが、お前の力量も見切った。
なら後は、役に立たなくなった玩具を捨てるかのように殺してやるよ。」
ランスは背中にしまった槍を取らず、何もないところから新たな槍を出現させた。
「負け惜しみ言ってんじゃねぇぇぇ!!!!水竜の尖角!!!!」
「フン。」

ガキィィィン

「え。」
その時何が起きたのか理解できなかった。ランス目掛けて攻撃を仕掛けたところまでは覚えている。
だが、今目の前に映っているのは巨大な魔水晶が逆さになっているところ。ランスはどこにもいない。
何も分からないまま背中から異様な魔力を感じた。タクヤは顔だけを向けた。
そこに立っているのは先程までとは明らかに魔力の質が違うランスだった。
「な、なんで…。」
タクヤは我に返りすぐさま体勢を立て直した。だが、ランスはそんな事気にはしていなかった。

シュン

「!!」

ガキィィィン

「ぐあっ!?」

ドゴォォン

タクヤは瞬時に背後に回ったランスの攻撃を食らい地面に叩きつけられた。
「っく、そ…。なんだよ…あのパワーは…。」
予想以上にランスの攻撃が効いたのかすぐには立てずにいた。
「遊びはここまでだ、ボウズ。殺すには惜しいが消えてもらうよ。」
そう言ってランスは槍の先端に魔力を集中し始めた。
「くっ、うごけ…動けよォ…!!」
タクヤは体を精一杯動かそうとするがピクリとも動かない。
まるで四肢に鉄球を幾重
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