第六話***初仕事
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? "ロメオの友達になってやって" とか言われたんじゃ……」
「……まぁ、その通りだけどさぁ、この仕事、報酬高いし。一人5,000Jも入るんだぜ、買い物付き合うだけで」
「……報酬、オレはいいよ。まだギルドに入ってないし、父ちゃんの稼ぎで充分生活出来るし。クウヤ君が全部取りなよ、家を失いたくないだろ?」
「……………………………………………………ロメオ君」
「何?」
「九一」
「は?」
「じゃあ9:1にしよう報酬オレが9ロメオ君が1オレだって家賃とかあるし金は出来るだけほしいしでもロメオ君に少しもあげないのはしかし1,000Jならお小遣いだし」
「……わかった、九一ね」
永遠に続きそうな説得に観念したロメオだった……。
仕事場面は割愛します。
優しいお婆さんと買い物をしたというだけなので。
「ふーっ!終わったー!」
クウヤが大きく伸びをした。
もう、報酬は分配してある。
二人は依頼人と別れ、ギルドに向かって歩いていた。
「ねえ、ロメオく……ロメオ」
今まで付けていた "君" を外して隣を歩いている少年に話しかける。
「この後さぁ、飲みに行かない?オレ、奢るぞ」
ロメオはクウヤの顔をじっと見詰めていたが、やがて視線を外し、報酬を入れた鞄を見て、
「……おっさんか、それ。ギルドの魔導士でも父ちゃんとワカバさんしかしねえぞ。てか、オレ等まだ8歳だろ、捕まって、その報酬全部とられてもいいのか……クウヤ」
クウヤは思わずロメオの顔を見た。
笑顔ではないその顔は、しかし何時もよりやわらかい気がした。
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