暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マクロスF
0777話
[1/6]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 まず最初に戦端を切り、戦いの開始を告げたのはグレイスの率いるバジュラの攻撃。ただし再び俺に防がれるのを恐れたのか、今回は重量子ビームでは無く無数のビームを連射するという攻撃方法。それも、ビームを放ったのはクイーンだけでは無い。こちらへと向かってきている、グレイスに支配されている白い体色のバジュラの集団もだ。
 グレイスにしてみれば、先程自分で言ったようにバジュラは虫けら……良く言っても使える道具くらいにしか思っていないのだろう。俺達へ向かって攻撃を仕掛けているバジュラの中でも、10匹を超える数が女王級の放ったビームに飲み込まれ、消滅していく。

『くそっ、あの女、バジュラを平気で殺しやがって!』

 バジュラから放たれている攻撃を回避に専念しつつ、アルトの吐き捨てるような声が聞こえてくる。
 もっとも、クイーンを操るグレイスに攻撃されているのがあくまでもこっちだけ――シロガネには操られているバジュラが攻撃を仕掛けているが――なのは、シャドウミラーを率いる身としてはそう悪くないだろう。ニーズヘッグのスペックを最大限に発揮した事で、先程のクイーンの一撃は無傷でやり過ごしたが、念動力の無いシロガネ辺りは一撃で撃破される……というような事は無いにしろ、それで機体に命中する前に攻撃を無力化するというのはまず無理だろう。
 もっとも、シロガネの装甲自体はニーズヘッグと比べものにならない程に厚いのも事実。それを考えれば、命中しても小破程度で済むかもしれないが。

『アクセル、どうするんだよ!』
「こっちに攻めてきているバジュラをどうにかしつつ、クイーンをどうにかすればいいんだろう? それ程難しい話じゃない」
『どうにかって……殺すとかは無しだって分かってるよな!』

 不穏な物を感じたのか、思わずといった様子で告げてくるアルト。
 ……確かに、バジュラが悪意で俺達を攻撃してきた訳では無く、寧ろ正体不明の集団の中にいたランカを助けに来たというのを聞かされると、無意味に殺したくは無いというのは分かる。だが……

「分かっているのか? 操られているとは言え……いや、操られているからこそ、敵を殺さずに済ませるというのは難しいと」
『けど!』

 更に何かを言い募ろうとしたアルトだったが、丁度その時に声が割り込んでくる。

『なら、バジュラに関してはあたしとランカちゃんに任せなさい!』

 声の聞こえてきた方へと視線を向けると、そこでは少し前まで不治の病だったとは思えない程に元気な笑みを浮かべているシェリルの姿。その隣には決意を込めた視線でこちらを見ているランカの姿と、そのランカの近くを飛んでいる小型のバジュラの姿。
 何を狙っているのか。それはシェリルとランカという時点で大体分かった。恐らく先程の、グレイスに洗脳されていたバジュラ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ