マクロスF
0777話
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程癪に障ったのか、再び放たれる2発の巨大な重量子ビーム。だが、それが狙ったのは俺では無く……
『馬鹿め。確かに貴様にはこの攻撃は効果が無かっただろう。だが……貴様以外はどうかな!?』
クイーンから放たれた重量子ビームは、片方はバトル・フロンティアへと。そしてもう片方は……シロガネ!?
ちっ、また面倒な真似を!
思わず舌打ちをした、その瞬間。バトル・フロンティア周辺にいたバジュラと、シロガネ周辺にいたバジュラが自らの身を投げ出すかのように重量子ビームの前に飛び出てくる。
そして放たれた重量子ビームを身を張って防ぎ、1匹、また1匹と瞬時に消滅していく。そして重量子ビームが消えたその後……残っているのは、完全に無傷のバトル・フロンティアと、数が少なかったのでバジュラは全て消滅したが、その代わりにEフィールド、G・テリトリー、ビームコートによって装甲に軽い焦げ目がついた程度のシロガネの姿だった。
バジュラが身を捨ててでもこちらの守った? そう思った次の瞬間、生き残ったバジュラが前に出て次元断層シールドへと接触し、巨大な円を描くように何匹ものバジュラが並んで干渉。そこへと穴を開ける。
これは……
『アクセル、今よ! 長くは持たないわ!』
バジュラにそうするように指示を出したのか、あるいはバジュラからフォールド波によって今のうちにどうにかしろと指示されたのか。どのみち、俺のやるべき事は決まっていた。
「アルト!」
『ああ!』
『俺も行くぞ!』
『奴には俺を支配した代償を払わせなければな!』
アルトに声を掛けると、それに続くかのようにオズマ、ブレラまでもが俺の後に続いて穴の開いた次元断層シールドへと向かう。
バジュラによって作られた、強行型のマクロス・クォーターですら内部に入れるような大きさの穴からニーズヘッグ、VF-25F、VF-25S、VF-27の4機が突っ込んでいき、他のS.M.Sの戦力や新統合軍の戦力も俺達の後に続くようにして突っ込んでくる。
クイーンや、近くに配置している影響か、まだグレイスに支配されている白いバジュラから無数に飛んでくる弾丸やビーム。それらの攻撃をヒュドラのスラスターやエナジーウィングを使って小刻みに回避しつつ、クイーンへと向かって突き進んでいく。
『何故分からないの!? これが人類進化の究極の姿だというのに!』
通信から聞こえてくる、切羽詰まったようなグレイスの声。ここまで追い込まれ、ようやくクイーンを支配したとしても、それは絶対ではないと理解したのだろう。
「確かに人類進化の道かもしれないな。だが、バジュラを支配し、利用し、更にはフロンティア船団まで巻き込んだ。その時点でそんなお題目に意味は無い。そして何よりも……お前のミスは、俺と敵対した事だ!
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