第一章 小問集合(order a la carte)
宛藤堂カヲル 第二学年F対D 戦闘詳報
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講義
数学
第二回目
A、B、Cはそれぞれは相異なる自然数である。
それぞれに以下のような特徴を持つ。
(A+B)をCで割ったときの余りは1である。
(B+C)をAで割ったときの余りは1である。
(C+A)をBで割ったときの余りは1である。
このような(A,B,C)を求めよ
この問題はA,B,Cにおいて対称性を持っています。
対称性とは式の中の文字を入れ替えても成立するような式のことを言います。
吉井君、考えることを放棄しないでください。
対称性の簡単な例を出しますね。
例えばX+Yという式でXとYを交換しますとY+Xになります。
これはX+Yから変わっていない。すなわち不変であるということです。
今回はこれぐらいの理解でいいでしょう。
さて、今ABCはそれぞれ異なりますから、A≦B≦Cとしてもこの問題では対称性を失いません。
この様な性質を対称性と呼んでいるのです。
さて、この問題では余りしか指定されていませんので商を決めて割り算の式にします。
(A+B)=CK+1 ー@
(B+C)=AL+1 ーA K,L,Mはそれぞれ自然数です。
(C+A)=BM+1 ーB
条件においてA≦B≦Cですから@は次のように変換することができます。
CK+1=A+B≦2C
この式からK=1だと断言できます。
どうして、ですか?K=2の時を考えてください。
2×C+1=2Cと成ってしまい明らかに成立しませんよね。
K≧2の場合、上のようなことが起こりますので消去法的にK=1と言えますね。
よって@の式は次のように書き表されます。
A+B-1=C ーE
この式をABに代入しますと次の式がそれぞれ得られます。
A+2B-1=AL+1 ーC
B+2A-1=BM+1 ーD
さっきのCで行ったのと同じようにMをA≦B≦Cを用いて絞り込みます。
BM+2=2A+B≦3B
ですから結果的にM=1,2と成ります。
M=1の時、DよりA=1、EよりB=Cとなるのでこれは不適です。
なのでM=2となります。
このときDからB=2A-2 ーFと出てきます。
Cに代入するとA(5-L)=6となります。
A≧0ですから(A,5ーL)の可能性は(6,1)(3,2)(2,3)の三つとなりますが、(A,L)=(6,4)(3,3)(2,2)と書き直せますね。
ではそれぞれのAの値をE、Fに代入しますと(A,B,C)は次のように求まります。
(A,B,C)=(6,10,15)(3,4,6)(2,2,3)
(2,2,3)の組だけはA≦B≦Cを満たしていませんので除外します。
(A,B,C)=(6,10,15)(3,4,6)
ここで答案を終えるのは詰めが甘いですよ?
最後にA≦B≦Cという条件は私たちが付け加えた
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