第一章 小問集合(order a la carte)
第九話 諸勢力の思惑
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衛生的にもヒドくておまけにクラスのほとんどが問題児。いくら千早さんが賢いって言ってもあっと言う間にバカが移るよ。」
ヒドい言われようだ、まぁ否定はしないが。
しかし参謀の懐柔に来るとは、確かに姫路に抜けられる以上に痛手かもしれないな。
見る目はあるということか、しかし何故わざわざ人前でこのやりとりをする必要があるんだ。
「友香さん……」
参謀は小山が来たときから俯いているため、表情がどんな風になっているのか、彼女のその長い髪のせいでよく分からない。
ただ肩を震わせているのが、何か気持ちをこらえてでもいるのだろうと察せられるぐらいだ。
「それにね、千早さん。私は鉄じ…西村先生があなたの事を褒めてるのも知ってる。豚小屋みたいに汚いFクラスなんか…」
「…お黙り下さい。」
尚も言い募ろうとする小山を制止する声が教室に凛と響く。
教室中の物音が一瞬何もかも消え去った。
「友香さん、いいえ小山さん。貴女に、私の何が分かるというのですか。答えて下さい。」
静かに、小山に対して問いつめるような口調で、鬼気として畳み掛ける。
若干顔の血の気が引いてしまったようだ、小山の奴の顔が青ざめてゆく。
「言い過ぎました。でも、覚えておいて下さい。貴女の否定するものは私にとっては大事なものなのです。ですから、貴女がそれを否定する限り私たちの間に友好などありません。いいですね、二度と私の前で侮辱しないで。」
しんと静まり返る教室に小山の奴、自分の不利を悟ったのか何も言わずに帰って行きやがった。
「ご迷惑をお掛けしました。」
深々と頭を下げる参謀は一体何を考えているのか、問いたださないとならんな。
「参謀、テストの後残っておけよ。」
「承知しておりますが、所用があるので少しだけ抜けます。」
その笑顔の裏で何を企んでいるのか、聞かせてもらおうじゃないか。
___________
???「どうでしたでしょうか?」
???「ばっちりよ、これで計画通り…」
???「私としても、喜ばしい限りです。」
???「後はあなた達の奮戦如何、ね…」
___________
???「雲行きが少々おかしくなってきたが…どうという事はない、あいつは俺に逆らえないんだ。なぜなら俺は……」
???「代表の案を元に立てましたが……本当にやるんですか?」
???「勿論だ、お姫様達には早々に御退場願うよ。」
___________
???「同志諸君、遂にこの日がやってきた。」
???「「待ちに待った日が!!」」
???「同志諸君、同志たる汝の隣人とともに、奴に目に物見せてやるのだ!」
???「「応っ!!」」
???「我らの恨み、思い知るが良い……」
同盟、保身、革命
三つの思惑が入り乱れるBC連合対F戦は遂に開幕するのであった。
その
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