無印編
ジュエルシード
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なのはの言葉に二人はもう反論する。
「大体、あんたは理数の成績はこのあたしよりいいじゃないの!?それで取り柄がないとはどの口が言う訳!?そうよね、龍一!?」
「俺かよ・・・」
3人で盛り上がっているところに、いきなり龍一に話が振られた。
「だってなのは文系苦手だし・・・体育も苦手だし・・・」
「なのは、言っておくけどそんな人間ざらにいるぞ」
「ふえっ!?」
「大体理系も文系も体育も全部得意な人間なんてそういねえよ」
「でも皇治くんはそうだよ」
「全人類をあんなダメ人間と一緒にするな」
「そうよ!?」
「なのはちゃん・・・」
「にゃははは・・・・・・」
「それに僕の父さんが言っていたことなんだけど・・・」
「何よ?」
「『人間は『取り柄』を仕事に選ぶのは非常に稀なことで、大半の人間は『仕事』が取り柄になる』ってさ」
「どういうこと?」
「アニメやマンガみたいに何かずば抜けた才能を持っていて、それを職業に選ぶ人間なんてほとんどいないってこと。大半の人間はなりたい職業の為に努力して、何度もこなしていくうちにそれが取り柄になっていくってことだよ」
「うーん。良く分かんないの」
「要するに、まだ子供なんだから取り柄がことがないからって気にするなってことよ」
「そうだよ、なのはちゃん」
「それに『『取り柄』だけで職業を選んでも失敗することも多い』とも言ってたし、何より僕たちはまだ3年生だぜ?なのはみたいに将来何になりたいか決まっていない人間が大半だよ」
「そういう龍一くんは将来決まっているの?」
ふと疑問に思ったのか、なのはが聞いてくる。
「僕かい?そうだな・・・父さんの後を追って刑事を目指すのもいいし、親戚の家の手伝いをしたり、もしかしたら跡を継ぐかもしれない。もしかしたら、まったく別の事をしているかもしれないしなあ。なのはと同じで特に何も決まってないよ」
「そっか、わたしと同じなんだね。なんか自分と同じ人がいるって知って、少し安心したの」
そう言いながら昼休みは過ぎていった。
そして、放課後。
塾があるため、龍一と別れた3人は、公園に差し掛かっていた。
しかし、公園はひどく荒らされている状態で、事件現場に張られる立ち入り禁止のテープが張られていた。
「あの〜?」
「どうしたんだい?」
「一体何があったのですか?」
アリサが警察の人に尋ねた。
「ああ、誰かが公園を滅茶苦茶にしたみたいでね、悪戯にしちゃたちが悪いから、僕たちが呼ばれたんだよ」
「そうなのですか?」
「どうかしたのかね?」
警察の人と話していると、二人には聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「「龍一(くん)のお父さん!?」」
「君たちか、危ないから下がっていな
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