眷属、集めます
第27話
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「四連炎城壁」
4つのルビーに込められた魔力とルビーそのものが分厚い炎の壁を作り出す。その炎の壁を貫いてくる物を横に転がって躱す。床に当たったそれは床を貫通していて、縁が濡れていた。
「なるほど、ウォーターカッターと同じ原理と言う事ですか」
これはちょっとだけまずい。これだけの威力なら神父服を貫通する。当たり所が悪ければリタイアは確実だ。高圧を掛けるのに集中力がいるのか連射力はないが、速度はかなり速い。万全の状態なら問題無いのだが、今は2分しか逃げ回れない。体内の魔剣も殆どが使用不能だ。追いつめたつもりが追いつめられていますね。これぞゲームでしか味わえない楽しみと言う奴ですね。
「あててて、大丈夫っすか?」
「ええ、それよりも感覚を尖らせて下さい。来ますよ」
「へっ?」
状況が分かっていないミッテルトさんを突き飛ばし、その反動で僕もミッテルトさんとは逆方向に飛ぶ。再び撃ち込まれたウォーターカッターを回避しながらどうするかを考える。
「なんっすか、今の!?」
「ウォーターカッターみたいな物ですよ。直撃だと僕の神父服も貫通します」
「げぇ!?ってまた来た!!」
ミッテルトさんが転がりながらウォーターカッターを回避し、突如現れた追憶の鏡によって衝撃をモロに食らって気を失ってしまう。
「ちっ、そういう事か」
収納のカードから光剣を取り出して通路に仕掛けてあった監視カメラを破壊する。こちらの居場所を知っている種は簡単だ。僕と同じく、警備室のモニターで覗いていたからだ。それだけなら誰にでも出来るのだが、今僕達がいる場所は警備室から一度角を曲がっているのだ。つまり、あのウォーターカッターを一度無理矢理曲げているのだ。想像以上に会長は魔法の扱いに長けている。僕やアザゼルさんや久遠さんでもここまでの事は出来ない。ますます下部組織に欲しくなってしまった。
「さて、何処まで耐えれますかね」
四連炎城壁の維持は30秒が限界だろう。警備室からここまで15秒程だから、15秒は役に立つ。そこから2分弱で誰かがここまで辿り着いてくれないと僕が負ける確率が高くなる。警備室はデパートの入り口から一番離れた上に少し分かり難い位置にある。間に合うかどうかは賭けです。反撃が出来れば僕一人でも何とかなったんですけどね。やれやれ、自らに枷を用意しなければ良かったね。
「まっ、やれるだけやりますか」
四連炎城壁が解除されると同時に、再び水の蛇が襲いかかってくる。素早く収納のカードから魔法陣をかき込んであるカードを取り出して障壁を張る。そのまま後ろに下がりたいんだけど追憶の鏡で壁を作られてしまっているので下がる事も出来ない。
続いて、曲がり角の無効から水で出来た
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