眷属、集めます
第27話
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side ソーナ・シトリー
いよいよ始まったレーティングゲーム。作戦時間中に向こう側が一人リタイアしたことで数の上ではほぼ互角になった。だが、規定によりリタイアしたということはおそらく一定以上の器物破損を行ったのだろう。どこまで壊せばリタイアになるのかを確認する為に。そしてリタイアしたのはおそらくアザゼル様。戦闘に参加出来ないのならと割り切って捨て駒にしたのだろう。匙は笑っていたが、私としては余計に油断できなくなった。
木場君は私達を格下だと思っていない。敵としか見ていない、いや、敵として見てくれていると言った方が良いか。それを嬉しいと思っている私が居る。本気で私達の相手をしてくれる。お姉様の妹だと言う見方じゃない、純粋に敵として相手をしてくれる。なら、それに応えてみせないといけない。
私達は敢えて戦力を分散させる事無く固まって敵本陣に向けて移動を開始する。先日、木場君は眷属を分散させていましたからそれが出来る位の練度はあるのでしょう。なら、分散させている可能性が、いえ、普通に考えるなら分散させているでしょう。ですからこちらは全員で固まって移動する事にした。
目指すは立体駐車場。ここは他の場所に比べて隠れる場所が多く、屋上程広くはないが、いざ戦うとなれば十分に広い箇所も存在する。車も動かそうと思えば動かせる。そう思っていたのだが、これは
「大量のワイヤーに、先端は分かりやすい位の爆弾らしき物体」
「ここまで分かりやすいと簡単に除去出来そうだけど」
「会長、とりあえず一つ除去してみますか?」
巡がワイヤーを切って除去するか尋ねてくる。ここまで分かりやすい罠を仕掛けているのが気になります。ここは触れない方が良いでしょう。
「いえ、おそらく相手もここでの戦闘を考慮していないでしょうからここを抜ければ裏をかけるでしょうが、怪し過ぎます。あの木場君がこんな分かりやすいだけの罠を仕掛けている以上、他に本命があるはずです」
「心配のし過ぎですよ、会長」
そう言って匙がワイヤーを引き千切った途端、仕掛けられていた爆弾が爆発して破片が匙を襲う。匙も素早く退いたおかげで大した怪我は負っていないが、幾らかのかすり傷が
「ぐあああああ!?」
「どうしたのですか、匙!?」
かすり傷で済んでいるはずなのに匙が酷く苦しんでいる。よく見れば傷口が爛れている。光力は一切感じなかったはずなのに。
side out
「おっ、爆発音が聞こえてきましたね。法儀式を施してある爆弾ですからかすり傷でも傷口が爛れてきますよ」
本屋に罠をしかけている最中に立体駐車場の方から微かな爆発音が聞こえてきた。
「法儀式ってなんすか?」
「昔、光剣が無い頃にエクソシストが武器に施していたエ
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