星の長は希う
[10/13]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
は聞き逃さなかった。
咄嗟に造形した盾が、現れたデバイス・アームズの攻撃を全て防ぐ。
「デバイス・アームズ!?」
「何で!?だってここには来ないんじゃ」
「シグリット様に感知されたんだ!」
吐き捨てるように叫ぶと、パラゴーネはエストから離れる。両手を盾に向けてナツ達に背を向けたまま、パラゴーネは更に叫んだ。
「行け!ここは私が抑制するっ!」
「パラゴーネ!」
「改捷行け!事足りなくなるぞ!」
盾を消したパラゴーネは相手に攻撃を仕掛ける一瞬の隙さえ与えず、重力の槍を乱射する。
次々にデバイス・アームズを貫いていくそれの横を、紅蓮の炎が駆け抜けていった。デバイス・アームズを呑み込む炎を驚いたように見つめたパラゴーネは顔を上げる。
「私が行っても足手まといになるだけだろう、ここでコイツ等を止めるとするか」
「ヴィーテルシア!ティアはどうすんだよっ!」
「お前達に任せる。女1人置いてきたと知られてみろ、相棒失格だろう?」
得意魔法である女帝の業火を、ヴィーテルシアは再度放つ。
そんな騒がしい音に気付いたのか、アルカが目を覚まし、体を起こした。
「!アルカ!」
「あれ?オレ……ってなんじゃこりゃああああああっ!?人が起きるなり敵襲かよ!くそっ、面白え事しやがって!事前に報告しやがれ!」
「そこ!?」
怒るポイントが大きくズレている事にルーシィがツッコむ。
“面白い事レーダー”が反応したのか立ち上がり魔力を集中させるアルカを、一瞬にして悪魔に変身したミラが制した。
「ミラ」
「アルカはティアを助けに行って。ここは私が片付けるから」
「でもこんなに面白えモン見逃せねえよ!」
「こことラスボスの相手、どっちが面白いと思う?」
「……」
アルカは沈黙した。そして考える。
デバイス・アームズは多い。が、多すぎて飽きる可能性もある。更に、1度は戦っている。
ラスボス――――つまりシャロンの相手は1度きりだ。戦った事なんてない。
そこまで考えれば、結果は決まったも同然。
「よし、ここは任せたぞミラ!行くぞお前等!ラスボス退治だ―――――――っ!」
「え、ちょっとアルカ!?」
「起きるなり本調子かアイツは!」
起きてすぐに周りを振り回し始めたアルカは先頭を突っ走っていく。その顔に先ほどの青白さは残っていない。キラキラと輝く目に心底楽しそうな笑顔があるだけだ。
「待ちやがれアルカ!抜け駆けは許さねえぞ―――――!」
「待ってよナツー!」
何故か闘争心に火がついたらしいナツも、その後を追っていく。
駆け出すナツをハッピーが慌てて追いかけるが、なかなか追いつけない。
「パラゴーネ!ここは任せていいんだな?」
「肯定するぞ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ