暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マクロスF
0776話
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でどうにか抑え込んでいた。だが、結局その薬はこれ以上の症状を悪化させないという意味であって、病気を治療に向かわせるという方法ではない。
 だからこそ、俺はホワイトスターへの通路とも言えるゲートを設置するべく半ば強引に今回の作戦に着手したのだ。だが、それが治った?

『ああ。ランカの歌の力で、脳に達していた細菌を腸に移動させる事に成功した。今のシェリルは病気の類は全く存在しない健康体だ!』
「……そうか……」

 アルトがランカの件で言っている以上、それは事実なのだろう。こんな事で嘘をつくような奴ではないし、そもそもそんな真似をしても何の意味も無い。となると、やはりシェリルは既に健康体になったと考えてもいい。

『けど、アルト先輩! 何でシェリルさんからランカさんよりも強いフォールド波が検出されているんですか?』
「フォールドクォーツの力だろう」

 ルカに答えたのは、アルトではなく俺。そもそも、シェリルは元々フォールドクォーツでフォールド波を増幅していたのだ。そして、今のシェリルはフォールド波そのものがランカと同等レベルになっている。これは恐らく細菌が脳から腸に移動したおかげなんだろうが……とにかく、その同等になったフォールド波+フォールドクォーツの力で、結果的にランカよりも高いフォールド波を出せるようになったのだろう。

『ああ、なるほど!』

 そして、2人の歌の力はすぐに証明される事になる。グレイスに従い、こちらへと攻撃を加えようとしていた白いバジュラ達が、元の体色へと戻っていったのだ。
 つまり、グレイスが操っている女王級の支配から抜け出したという事になる。
 更に、そのバジュラ達はまるでバトル・フロンティアやS.M.Sの戦力を守るかのように行動を始め、白い体色のバジュラへと襲いかかり、あるいはそれらの攻撃からVFや戦艦を守ったりといった行動を取り始めた。

『バジュラが……そんな……』

 誰かが呟いた、そんな声が通信に乗って聞こえてくる。これまで散々フロンティア船団に対して襲撃を掛けてきたバジュラがこちらを守っているのだから当然だろう。
 そして、シェリルの方へと改めて視線を向け……ランカのすぐ近くに1匹のバジュラが存在しているのを見て、思わず納得する。
 周囲に存在している他のバジュラに比べると一回り程小さいバジュラだが、そのバジュラもまた同様にシェリルとランカを守るような位置にいるのだ。
 白い重兵隊バジュラがこちらへと向かって攻撃しようと背中の砲身を向けようとしているのを、通常の機動兵隊バジュラが10匹程集まってその動きを止め、強引にどこかへと連れて行く。そんな光景は戦場のいたる場所で行われていた。

『これに関してはランカから聞いた話だが、バジュラというのはフォールドネットワークで繋がっ
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