暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マクロスF
0776話
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 私が、私達がこの日を迎える為にどれだけの労力を払ってきたと思っている! それを……それを!』

 グレイスの負け惜しみとも言える声が周囲に響き、だがそれが余計にこの周辺の新統合軍やS.M.Sといった者達の士気を高める事になる。
 ……まぁ、無理も無い。自分達がどうやっても勝てないと思っていた相手が負け惜しみを言っているのだから。それを思えば、こちらの士気が上がるのも無理は無いだろう。

『ふっ、ふふふ……ふふふふふふ。いいでしょう。確かに私の攻撃は通じなかった。それは認めよう。だが……そこにいる全ての者がこの神の一撃をどうにか出来る訳では無いというのも事実。いえ、寧ろ先の一撃を防げたのはその機体だっただからこそ。ならば……我が下僕達よ、その牙と爪を持ちて奴等を血の海に沈めてあげなさい!』

 グレイスのその声と共に、再び無数に姿を現すバジュラ。その全てが体色をグレイスに洗脳されている証とも言える白へと変えている。
 ちっ、確かに俺以外の者がバジュラの数に対抗するのは難しい。何よりゴーストV9やVF-27に関してもまだ少数ながら残っている。……となると、いよいよこの騒ぎを収めるにはバジュラの全てを操っている存在、グレイス・オコナーを滅ぼすのがベスト、か。
 バジュラと戦うなと言っていたランカやアルトには悪いが……
 そう、思った時だった。

『抱きしめて、銀河の……果てまで!』
『あたしの歌を聴けぇっ!』

 そんな声が周辺宙域へと響き渡ったのだ。
 慌てて声の聞こえてきた方の様子を映像モニタへと映し出すと、そこにはランカとシェリルの姿が。それもランカはともかく、シェリルは先程の衝撃波で倒れていたとは思えない程に元気であり、まるでV型感染症の影響すらも無いかのように……
 次の瞬間、驚愕を込めたルカの声が響く。

『そんな、馬鹿な!?』
「どうしたっ!」
『シェリルさんの歌からランカさんと同等の……いえ、それ以上のフォールド波が出ています!』
「……何?」

 どうなっている? 元々シェリルのフォールド波はランカには遠く及ばない程度の出力しか無かった。それをフォールドクォーツの力を使ってどうにかフォールド波の出力を増幅していた筈だが……
 想定外の出来事に再びシェリルの方へと視線を向けるが、そこでシェリルはランカと並んで共に歌を歌い続けている。先程吹き飛ばされた衝撃も、そしてV型感染症による影響すらも感じさせずに。
 そんな俺とルカの混乱に対して口を挟んできたのはアルトだった。

『アクセル、もう問題無い。シェリルは既にV型感染症からは完全に回復した』
「……どういう事だ?」

 突然のアルトの言葉に、思わず問い返す。
 シェリルのV型感染症はある程度薬で対応しており、その薬の副作用も俺との関係
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