無印編
月村会談
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〜ア(〜の子)』をつけて『ドラクレア=ドラキュラ』と呼ばれるようになったのが由来である。(本人の自筆のサインにも『ブラド・ドラキュラ』と書かれていた)
「あの小説は実話だ。それに言っただろう?君たちのような『モドキ』ではなく本物の吸血鬼だと。それに彼は真祖だ」
「真祖ってなによ?」
「吸血鬼には2種類存在する。まず、真祖とは大量の人間の死や怨念によって具現化した『魔』に魅入られた人間が吸血鬼になることを望み、血を吸うことで死んだのちに吸血鬼として転生した存在。一般的な吸血鬼よりもはるかに高位な存在だ。もう一つが死徒と呼ばれ、真祖や死徒にかまれた童貞や処女がなるものだ。ちなみに死徒の強さは親となる吸血鬼が真祖に近い存在であるほど強力になっていく」
「そんなのと戦ったの?」
「いろいろあったんだよ。あの夜の事はできれば忘れたい。首を切り落としても、心臓を貫いても、挙句の果てにバラバラの肉片にしても、当たり前のように復活するんだぞ!?3日3晩戦って命からがら逃げてきたんだからな!?」
剛が語る真祖との戦いを聞き、引きつった表情を浮かべる一同。
「確かに、本物の吸血鬼がそんなんじゃ、龍一くんがあたしたち程度が化物なんて馬鹿馬鹿しいって思うのも当然だよね」
誘拐時の龍一のセリフを思い出したのか、すずかが苦笑した。
「まあ、あの男は別格だがな。それでも似たような化物も私の職場にもいるし、息子とも昔から交流があったからな。君たちなんて化物のカテゴリーには全く入らないだろう」
一通りお互いの話が終わったころ、忍がある話を持ち出した。
「それで私たちの一族にはこの場合、ある掟があるんだけど」
それが『誓約』である。
『夜の一族』の人間は、自分の正体が露見した時、その相手に対して2つの選択肢を迫る。
その事実を忘れるか、友人もしくは伴侶として一生秘密を守るかである。
その提案に対して・・・。
「もちろん。誓約するわよ!!」
「断る理由はないな」
「ふふふ。そういうと思ったわよ。でも、龍一くんならいっそのことすずかのお婿「お姉ちゃん!?」はいはい、冗談よ」
真っ赤にしたすずかが忍の言葉を遮る。
そして、剛の方に視線を向けると。
「安心したまえ。私はこれでも国家公務員だ。国民のプライバシーを漏らすような真似はせぬが、一応誓約しておこう。これで安心かね?」
「ええ。ありがとう」
こうして、この場にいる全員が誓約を結んだ。
ちなみに、この後、大人たちの会話で、剛の妻がすでに死んでいることを知ったさくらは・・・。
「・・・・ってことはわたしにもまだチャンスが!?それに、龍一くんを一族に迎えるのなら、別に彼じゃなくても父親が一族に来ればあの子も一緒についてくるし・・・・
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