無印編
誘拐事件・後篇
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。もうすでに向かわせたのだが、どうやらすでにもぬけの殻らしい』
「先に動き始めましたか。せめて我々の到着を待てばいいものを・・・」
『君には現場に向かってほしい。もし、本当に君の息子も誘拐されていたなら、聡いあの子の事だから何か手掛かりを残しているかもしれん。君ならば視えるのだろう?』
「分かりました。すぐに向かいます」
剛は電話を切ると、瞬動で音もなくその場から消えた。
恭也と合流した忍たちは、倉庫街にやってきた。
「来たわよ!!氷村、すずかたちを解放しなさい!!」
大声で忍が叫び声を上げる。
「やれやれ、来てそうそううるさいな。やはり家畜風情を伴侶に迎えようとする愚か者は品がなくていけない」
奥から氷村がやってきた。
その瞳からはあからさまな侮蔑の視線が5人に注がれている。
「氷村!!どうしてこんなことを!?」
今度は桜が問いただす。
「なに、決まっているだろう?僕の望みはただ一つ。『夜の一族』の頭首となり、全ての家畜共を跪かせてやることだよ!!」
「そんなことのために、関係のないすずかやお友達まで誘拐したって言うの!?」
「やかましい!!ここで君たちを消せば、僕が頭首だ!!用心で御神の小僧を連れてきたみたいだけど、そんなものは無意味だよ!!」
氷村が指を鳴らし、大量の自動人形が出てきた。
「お前たち!!僕は家畜共の様子を見てくるから、彼女たちを始末しておけよ!!」
「待ちなさい、氷村!!」
さくらの言葉に耳を貸さず、倉庫に消えていく氷村。
すると、大量の自動人形が襲い掛かってきた。
恭也は2本の小太刀を取り出し、ノエルとファリンは忍自作の怪しげな機械で応戦し、さくらは人狼としての力で自動人形を相手する。
しかし、数が多いうえに、警察に知られたら確実に捕まるような改造を施された自動人形の前に、だんだんと苦戦し始めた。
「糞!?きりがない!?」
その時、恭也に襲い掛かろうとした自動人形の一体が轟音と共に吹き飛んだ。
「へっ!?」
「何!?」
自動人形を吹き飛ばしたのは、まるで刀のように細長い鉄板に、先端に四角柱(鉄板に装着する部分の反対側が半円状になっている)が取り付けられた物体だった。
「これは?」
「もしかして、矢か何かか?」
「やれやれ目印を追ってきたら、もう始まってしまっているとは」
「「「「「!?」」」」」
この場にいないはずの第三者の声に反応する5人。
声の先には・・・。
「心配しなくてもいい。私は警察の刑事だ」
右手に奇妙な形の銃を、左手に警察手帳を持っている守宮剛がいた。
銃の形は奇妙で、シルエットはただのハンドガンに似ているが、
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